【ラジオNIKKEI賞】オフトレイル 大外一気で重賞初V!田辺「久しぶりに福島で勝ってうれしい」

2024年07月01日 05:30

競馬

【ラジオNIKKEI賞】オフトレイル 大外一気で重賞初V!田辺「久しぶりに福島で勝ってうれしい」
<福島11RラジオNIKKEI賞>大外一気で重賞初制覇のオフトレイル(撮影・郡司 修) Photo By スポニチ
 3歳唯一のハンデ重賞「第73回ラジオNIKKEI賞」が6月30日、福島競馬場で行われ、地元福島県出身の田辺裕信(40)が騎乗した6番人気オフトレイルが直線で圧巻の“ごぼう抜き”。コースレコードタイとなる1分45秒3で重賞初制覇を飾った。小倉で行われたサマースプリントシリーズ第2戦「第59回北九州記念」は3番人気の3歳ピューロマジックが逃げ切り重賞連勝を飾った。
 田辺が初コンビのオフトレイルで鮮やかな追い込みV。福島県二本松市出身の鞍上は、競馬場に集まった約1万6000人の地元ファンの前で大きくガッツポーズ。「福島競馬始まりました!久しぶりに福島に来て重賞を勝つことができてとてもうれしい。(地元での勝利の味は)おいしかったです。ごちそうさまです」と喜びを爆発させた。

 想定外のスタートだった。吉村師から「内枠なので後ろからの競馬にはならないでほしい」というオーダーを受けていたが、まさかの出遅れ。最後方からの競馬を余儀なくされた。ただ、その想定外がかえってプラスに働いた。先行勢が競り合い1000メートル通過58秒4のハイペース。手応え抜群で迎えた直線は大外一閃(いっせん)。上がり最速3F34秒2の末脚を繰り出し、前にいた10頭を一気にのみ込んだ。

 相棒を初タイトルに導いた田辺は「開幕週の馬場で最後方からの競馬。考えられないようなことをしてくれたね」と驚きの表情。「好位で運ばなくてもいい脚を使えることが分かったし、レースの幅は広がった。まだ気性的にも若いし、そこまで実績ない中である程度のハンデ(56キロ)を背負って勝てた。今後も楽しみ」と素質を称賛した。

 父は13年英チャンピオンSなどG1・2勝のファー。産駒の国内での出走はオフトレイルのみでJRA重賞初制覇となった。吉村師は「とりあえずひと息入れたい」と放牧を示唆した上で、今後の路線について「父は海外の中距離で活躍していた馬。ジョッキーもマイル以下の馬ではないと言っていたし、マイルから中距離を中心に活躍してくれると思う」と展望した。馬名の意味は「道のないところを行く」。マイナーな父とともに新たな道を切り開いたオフトレイル。夏のみちのくから始まった、さらなる開拓に期待したい。

 ◆オフトレイル 父ファー 母ローズトレイル(母の父キングマンボ)21年5月14日生まれ 牡3歳 栗東・吉村厩舎所属 馬主・ゴドルフィン 生産者・英国ゴドルフィン 戦績7戦3勝(重賞初制覇) 総獲得賞金7151万7000円 馬名の由来は道のないところを行く。

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