Cロナ 代表初タイトル王手!頭で先制弾 大会通算最多9得点
2016年07月08日 05:30
サッカー
欧州選手権決勝トーナメント準決勝が7日にリヨンで行われ、FWクリスティアーノ・ロナウド(31=レアル・マドリード)を擁するポルトガルが初優勝に王手をかけた。初出場のウェールズを2―0で破り、自国開催の04年以来3大会ぶり2度目の決勝進出。主将のC・ロナウドは後半5分に頭で今大会3点目となる先制ゴール、同8分にはFWナニ(29=フェネルバフチェ)の追加点をアシストした。大会通算9点目は、元フランス代表MFのミシェル・プラティニ(61)に並ぶ最多記録。10日の決勝でフランス―ドイツの勝者と対戦する。
エースの“頂上弾”がポルトガルを決勝に導いた。後半5分、左ショートCKからのクロスを、C・ロナウドが頭一つ飛び抜けた跳躍からヘディングで先制ゴール。26歳だった11年にNBA選手の平均を7センチも上回る78センチ(頭頂到達点2メートル63)を跳んだ驚異の身体能力は、31歳になっても健在。英紙サンは「超人的」と評したジャンプが76・2センチ、頭頂到達点が2メートル62だったと驚きをもって報じた。
「大会前は誰もポルトガルが決勝に行けるとは思っていなかったが、俺たちはたどり着いた。誇りに思うし、ハッピーだ」。先制の3分後には鋭いシュートを放ち、FWナニが方向を変えて追加点。全得点を演出し胸を張った。
史上初の4大会連続得点で積み重ねたゴール数は9。“将軍”プラティニの最多記録に並んだが「記録はナイスだ。クラブでも代表でもたくさんの記録を破ってきたし、これからも破り続ける。でも執着はない。当然のことだから」と受け流した。欲しいのは優勝。3度の欧州CL制覇、2度のFIFAバロンドール(世界年間最優秀選手)受賞などクラブ、個人で数々の栄冠を手にしてきた背番号7の悲願が、代表での初タイトルだ。19歳で主要国際大会初出場だった04年大会の決勝。地元でギリシャに敗れ、ピッチで号泣した。あれから12年。「ポルトガルはロナウドだけじゃない。チームなんだ。俺はチームを全力で助けたい。ゴールだけじゃなく、走ることも、守備をすることも。全てを尽くす」。最年少で自分のプレーだけで精いっぱいだった少年が、主将に成長しプレーだけでなくピッチ外でもチームをけん引。準々決勝ポーランド戦でPK戦前にJ・モウティーニョに「大丈夫。強気になれ」と励ますなど精神的支柱にもなっている。
準決勝は鬼門だった。ポルトガルは過去の主要国際大会で6度戦って5度敗退。唯一突破したのは、ロナウドがゴールを挙げた04年大会準決勝オランダ戦だけだった。それ以来活躍できなかった国際舞台。自身7度目の挑戦でついに輝きを放った。「12年たって、もう一度決勝に出られることを誇りに思う。ポルトガルでの優勝をずっと夢見ていた。今度こそ」。6月にメッシはアルゼンチン代表で無冠のまま代表引退を宣言した。ライバルが成し遂げられなかった代表でのタイトル。それには単独トップとなる通算10点目を決めることが何よりの近道となる。
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