札幌、都倉の劇的弾で地震後初勝利 終了間際PK決め4位浮上
2018年09月30日 05:30
サッカー
「ベンチスタートだったけど、自分の仕事ができたのでそれについては満足している」
PKをゴール左下に決めた瞬間、札幌ドームは歓喜の渦。「最後まで諦めずに戦った結果。みんなに感謝したい」。都倉の圧倒的なフィジカルと執念が劇勝を完結させた。
前半26分にFWジェイがPKを失敗。後半44分に同点とされていただけに、値千金のPKだ。「久々にPKで緊張した」。PK獲得したとき、センターバックの宮沢主将が駆け寄って言った。「頼むよ。信じている」。仲間や道民、その全ての思いを背負い、重圧の中で決め切った。
都倉は言う。「震災をきっかけや言い訳にしたくない。震災にかかわらず、全ての試合で100%でプレーしてきた」。プロである以上、一試合に懸ける思いはどんな状況でも変わらない。そしてまた被災者を思う気持ちも変わらない。これが地震後の初勝利。お立ち台でこう締めた。
「僕らは北海道とともにある。皆さんも震災に負けないように頑張ってください」。愛する北海道へ劇的な白星を届け、ヒーローは続けた。「残り7試合。死に物狂いで、泥くさく勝ち点3を取りにいきたい」。昨季を超えるJ1でのクラブ最多となる勝ち点44で4位浮上。都倉がACLへ号砲を鳴らした。