リバプール・南野、世界一クラブで日本人が先発するなんて!夢の70分間にクロップ監督「気に入った」
2020年01月07日 05:30
サッカー
若手中心のメンバーで、3トップの中央を任された。チームは負傷者が少なくなく、ブラジル代表FWフィルミノやエジプト代表FWサラーはメンバー外。セネガル代表FWマネはベンチ入りしていたが、南野にとって絶好のアピールのチャンスだった。
「攻撃では自分のスペースを見つけて、顔を出して、それを続けていけばチームメートは分かってくれると思う」
相手DFとMFの間のスペースに下がり、何度もパスをさばいてリズムをつくった。さらにゴール前にも顔を出し、前半34分には決定機。左クロスを頭で合わせ切れず、「ピッチの上で何かを示さなければいけなかったと思う。やっぱりゴールかアシストっていう結果を残したかった」と悔やんだ。
途中交代を告げられた時のサポーターは、スタンディングオベーションだった。「(雰囲気は)最高ですね。サッカー選手として、これ以上ないスタジアムだと思うし。(リバプールの)ダービーでファンも熱かったし、勝ててよかった」。ベンチに戻る際にはクロップ監督と握手、そして抱擁を交わした。
指揮官は獲得を熱望していたことを改めて明かし「スーパー・アウトスタンディング(極めて優れていた)」と称えた。南野がザルツブルクから移籍し、トレーニングに参加できたのは数度。その点にも触れ「彼のサッカーへの理解力と技術は素晴らしい。姿勢も非常によかった。さまざまな局面でプレスを先導するプレーもできていた。私はとても気に入った」と話した。
世界トップレベルの選手をそろえるクラブで、定位置確保は容易ではない。本当の戦いはこれから始まる。それでも南野は、一歩をしるした。若き天才の本当の挑戦が、ついに始まった。
◆リバプールFC 1892年創設。本拠地は英国北西部マージーサイド州リバプール。イングランドのトップリーグでマンチェスターU(20回)に次ぐ優勝18回を誇る名門だが、最後の優勝はフットボールリーグ時代の89~90年。昨季は就任4季目のクロップ監督の下、欧州CLで6度目の優勝を飾った。FA杯優勝7回、リーグ杯優勝8回。チームカラーは赤で、愛称はレッズ。ホームスタジアムはアンフィールド(5万3394人収容)。