ダノンネーションズC 福島会場予選で地元勢奮闘、前園氏も激励

2020年04月12日 15:10

サッカー

ダノンネーションズC 福島会場予選で地元勢奮闘、前園氏も激励
ダノンネーションズカップ代表決定戦で激突したいわき(青)と柏U-12 Photo By 提供写真
 12歳以下のサッカー大会「ダノンネーションズカップ2020 in JAPAN」(特別協賛・ダノンジャパン株式会社)が昨年秋から開催されている。3月末に予定されていた本大会は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止となったが、2月2日にあった福島会場予選では男子4チームが上位に進出して実力を見せた。(※4月上旬現在、新型コロナウイルスの感染予防の状況を踏まえて、今秋に予定される世界大会の開催可否を協議中)
 「ジュニア世代のW杯」とも呼ばれるダノンネーションズカップ。世界一への道を懸けて、日本の挑戦者たちが出そろった。全国3地区であった予選では好試合が続出。2月の福島会場予選はとりわけ熱戦が繰り広げられた。

 当日は1都13県から32チームが出場した。予選グループを勝ち抜いた8チームが4枠の本大会出場権を懸けて、4試合の代表決定戦で激突。バディーSC(神奈川)、柏レイソルU―12(千葉)、ファナティコス(群馬)、FCトリアネーロ町田(東京)の4チームが勝利を収めた。

 福島勢は7チームが挑戦。バンディッツいわきJrが予選グループを勝ち抜いて、代表決定戦に駒を進めた。試合は世界大会への出場経験もある柏U―12に敗れたものの、地元の大きな声援にも後押しされて確かな足跡を刻んだ。

 選手たちにとっては、Jヴィレッジを会場として戦ったことも貴重な経験になった。同地は日本代表チームも合宿などで利用する日本サッカー界の聖地だ。2011年に東日本大震災に襲われた直後から、近隣の双葉郡大熊町にある福島第1原子力発電所に対する災害対応拠点となった。18年にはようやくサッカーができる状況にまで復旧。昨年から8年ぶりに全面的に再稼働となり、ピッチにもボールを追いかけるアスリートたちの躍動が戻ってきた。

 大会アンバサダーを務めた元日本代表の前園真聖氏も、福島会場予選の特別な一日を感慨深げに振り返った。「ここはサッカー界にはもちろん、日本のスポーツ界にとっても大事な場所。ダノンネーションズカップもここから世界につながっていきます」。聖地のピッチは、選手たちとともに再びその時を刻み始めた。

 3月に予定されていた本大会は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため中止となった。今秋に予定されている世界大会も現在、主催者が開催の可否を協議中。実施が決まった場合、日本代表は上位進出の有力候補に挙げられそうだ。前園氏は「福島予選もレベルが高く、観戦していて楽しかったです。この大会自体がそうであるように、世界を目標としている選手もいると思います」とエールを送った。7月に開催予定だった東京五輪・パラリンピックは21年に延期されたが、ダノンネーションズカップは祭典の幕が下りる瞬間を待つ。

 ≪12歳以下の世界王者を決める舞台≫ダノンネーションズカップはFIFA(国際サッカー協会)によって国際大会として公認されており、名実ともに12歳以下の世界王者を決める舞台となっている。2000年から始まり、今大会で21年目を迎える歴史を持っている。グローバルアンバサダーを務めるのは元フランス代表のジネディーヌ・ジダン氏。母国開催となった98年W杯ではチームを優勝に導いた伝説のヒーローが、世界中から集まるジュニアアスリートの活躍を見守る。日本代表は、14年ブラジル大会で横河武蔵野フットボールジュニアが唯一となる優勝を飾っている。今大会は秋にインドネシアで予定されており、実施されれば初のアジア開催となる。

 ≪ダイバーシティーとSDGs推進≫ダノンジャパンは大会に出場する選手たちを全面的にサポートしている。各予選会場では、試合の間の栄養補給としてヨーグルトを提供。福島でも前園氏が選手たちに手渡しして大盛況だった。同社は健康に関する事業と一体となって、ダイバーシティー(異なる価値観を尊重しあう多様性)とSDGs(持続可能な開発目標)を推進している。代表取締役副社長の松田実氏は「日本代表として世界大会に挑むチームも、いろいろな国の選手たちとの交流や料理を味わうことで、ダイバーシティーを体感してほしいです」と期待していた。

 ▽福島予選 本大会出場決定戦
 バディーSC 0―0(PK3―2) FC大泉学園
 柏U―12 3―0 バンディッツいわきJr
 FCパーシモン 1―2 ファナティコス
 FCトリアネーロ町田 0―0(PK2―1) レジスタFC

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