J3開幕!岡田武史オーナーのJ3今治、初陣は価値あるドロー「方向性は間違っていない」

2020年06月28日 05:30

サッカー

J3開幕!岡田武史オーナーのJ3今治、初陣は価値あるドロー「方向性は間違っていない」
オーナーを務めるサッカーJ3今治の初戦となる岐阜戦を視察に訪れた、元日本代表監督の岡田武史氏 Photo By 共同
 【明治安田生命J3第1節   今治0―0岐阜 ( 2020年6月27日    長良川 )】 J2は開幕節の2月23日から125日ぶりに再開、J3は当初予定の3月7日から112日遅れで開幕した。いずれも無観客で行われ、元日本代表監督の岡田武史氏(63)がオーナーを務めるJ3今治は敵地で岐阜と0―0で引き分け。JFLから昇格した今季初戦で勝ち点1を手にした。7月4日にはJ1が再開し、同10日以降は段階的に観客を動員する方針。
 
 一瞬だけ、経営者から勝負師の顔になった。スコアレスドローに終わったJデビュー戦。岡田武史会長の顔には、確かな満足感と少しの悔しさがあった。

 「内容は悪くなかったし、チームの方向性は間違っていない。点を取るチャンスはあったけどね」

 観客のいないメインスタンドで見守った船出。J2から降格した岐阜が相手でも果敢に攻め続け、チャンスを量産した。前半12分にFW有馬が惜しいミドルシュート。後半27分からDF駒野、DF園田とゴール前の波状攻撃で、相手GKを慌てさせた。だから38歳の元日本代表には、手にした勝ち点1の充足感より、勝ち点3を逃した喪失感の方が大きい。

 「内容的にも勝ち点3を取れた。ゴール前の精度を上げていかないといけない」

 本気でJ2昇格を目指すからこそ、駒野の要求は高い。2014年11月に岡田会長がクラブ運営会社の株を51%取得し、始まった夢ロード。トップチームを頂点にしたピラミッド型の「今治モデル」で育成に力を入れる一方、人口減少が続く今治市の活性化を目指した。新型コロナウイルスの影響による自粛期間中には、サポーターとの連係を強化。SNSに選手が進んで登場し、チームの魅力をアピールした。

 「感慨?そういうのはないね。まだJ3だから」

 眼鏡の奥で、岡田会長の瞳が光った。記念すべきJ初戦の舞台は、織田信長が拠点にした岐阜城の麓。天下統一の野望がそれぞれの胸に宿っていた。

 <FC今治の足跡>
 ▽1976年 前身にあたる大西SCが誕生
 ▽2009年 愛媛FCの下部組織「愛媛FCしまなみ」として活動
 ▽12年 運営母体が代わり、チーム名を「FC今治」に改称
 ▽14年11月 岡田武史氏がオーナー就任
 ▽16年 四国リーグを連覇。全国地域CLで優勝し、JFL昇格が決定
 ▽17年 JFL6位(12勝12分6敗)
 ▽18年 JFL5位(14勝7分9敗)
 ▽19年 JFL3位(13勝12分5敗)。Jリーグ理事会で入会が承認される

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