佐々木則夫氏、熊谷の強さを語る 珍しい左足シュート、技術が上がった証拠
2020年09月01日 05:30
サッカー
私がなでしこジャパンのコーチ兼U―18監督をしていた時に、高校2年生だった彼女をA代表の練習に加えてもらった。技術的には他にも上手な選手はいたが、ものおじせずにプレーしていたし、先輩にも「こうしてほしい」と要求していた。当時から、将来はなでしこの軸になると感じていた。
キックの種類は少なかったが、フィード時に「中から外に逃げるボールは相手が取りにくい」と教えると、すぐに身につけていた。順応力、向上心もあった。11年W杯ドイツ大会で優勝したとき、決勝(米国戦)のPK戦の最終キッカーにちゅうちょなく指名したのは、メンタルの強さを認めていたから。男子の代表で言えば長谷部のような存在だ。
高校の時からバスの中で宿泊して遠征するなど、厳しい環境の中でサッカーを続けてきて経験もある。だからこそ今でも努力を怠らないし、世界中からいい選手が集まるリヨンで中心選手としてプレーできていると思う。来年はバロンドールのチャンスも十分にあると思っている。 (前なでしこジャパン監督)