柏 オルンガ温存で3発快勝 エースの影に潜めていたFW呉屋が貴重な先制弾
2020年09月02日 23:26
サッカー
昨年12月にG大阪から完全移籍で柏へ加入。昨季はレンタル先の長崎でJ2日本人最多の22得点を挙げたが、今季は大きな“壁”にもぶつかった。同じポジションにオルンガが立ちはだかり、ルヴァン杯も含めて4得点を挙げながら、リーグ戦は6試合の出場に留まっている。「僕にとってミカはいい刺激になっている。悔しい気持ちもあってが、折り合いをつけて練習してきた」。決して高い壁だろうが、呉屋には負けるつもりはさらさらない。
優勝まで残り3勝と迫った大事な一戦。この日は誰もがベスト布陣で臨むと思われたが、先発メンバーは前節リーグ鹿島戦から5人を変更。オルンガはベンチにも入らず、代わりに呉屋が2トップ左で起用された。「ミカがいない中で負けたら話しにならない」と呉屋。本気でオルンガから先発を奪い取ろうと思っているからの強い言葉。その発言通り、C大阪の堅い守備網の間を抜いて先制点を演出してみせた。
センターバックが5人中4人が負傷する緊急事態。その中で先発メンバーにDF5人を並べる守備的な布陣が奏功し、カウンター戦術もはまった。ネルシーニョ監督(70)は「今持っている戦力で考えられるオプションだった。これまで実戦に絡めなかった選手が出て、今後のゲームに入って行きやすい状況になった」と評価した。
今季チームのリーグ戦全26得点のうち、オルンガの得点が半分以上を占める。だが、柏はオルンガだけではない――。“影のエース”が証明してみせる。