柏 オルンガ温存で3発快勝 エースの影に潜めていたFW呉屋が貴重な先制弾

2020年09月02日 23:26

サッカー

柏 オルンガ温存で3発快勝 エースの影に潜めていたFW呉屋が貴重な先制弾
前半、先制ゴールを決め喜ぶ柏・呉屋(撮影・坂田 高浩) Photo By スポニチ
 【ルヴァン杯準々決勝   柏3―0C大阪 ( 2020年9月2日    ヤンマー )】 J1柏が、エース温存で2年ぶりの4強に駒を進めた。前半40分にFW呉屋大翔(26)が左足で先制ゴールを挙げれば、後半にはMF江坂任(28)の2ゴールでダメ押し。今季14得点で得点ランクトップを独走中のエースFWオルンガ(26)は疲労を考慮し、メンバーから外して臨んだ一戦で、一丸となって戦力層の厚さを見せつけた。
 出場機会に飢えていた男が気を吐いた。0―0で迎えた前半40分。ボールを受けたFW呉屋が縦に切り込むと、そのまま左足で豪快にネットを揺らした。自身今季4点目は均衡を破る貴重な先制弾。先月15日のリーグC大阪戦以来となる巡ってきた出番に「戦い方どうこうではない。ここで結果を出さないといけないと思っていた」と胸を張った。

 昨年12月にG大阪から完全移籍で柏へ加入。昨季はレンタル先の長崎でJ2日本人最多の22得点を挙げたが、今季は大きな“壁”にもぶつかった。同じポジションにオルンガが立ちはだかり、ルヴァン杯も含めて4得点を挙げながら、リーグ戦は6試合の出場に留まっている。「僕にとってミカはいい刺激になっている。悔しい気持ちもあってが、折り合いをつけて練習してきた」。決して高い壁だろうが、呉屋には負けるつもりはさらさらない。

 優勝まで残り3勝と迫った大事な一戦。この日は誰もがベスト布陣で臨むと思われたが、先発メンバーは前節リーグ鹿島戦から5人を変更。オルンガはベンチにも入らず、代わりに呉屋が2トップ左で起用された。「ミカがいない中で負けたら話しにならない」と呉屋。本気でオルンガから先発を奪い取ろうと思っているからの強い言葉。その発言通り、C大阪の堅い守備網の間を抜いて先制点を演出してみせた。

 センターバックが5人中4人が負傷する緊急事態。その中で先発メンバーにDF5人を並べる守備的な布陣が奏功し、カウンター戦術もはまった。ネルシーニョ監督(70)は「今持っている戦力で考えられるオプションだった。これまで実戦に絡めなかった選手が出て、今後のゲームに入って行きやすい状況になった」と評価した。

 今季チームのリーグ戦全26得点のうち、オルンガの得点が半分以上を占める。だが、柏はオルンガだけではない――。“影のエース”が証明してみせる。

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