前橋育英・守屋、パーフェクトハット 右足→左足→頭で決めて4-0発進大貢献
2021年12月30日 05:30
サッカー
「渡部は凄いキックが飛ぶし、普段からそういうパスを受け取っている。良いトラップができ、そのまま良いシュートが打てた」
後半34分には左サイドを味方との連係で崩して左足を一閃(いっせん)。アシスト直後の終了間際にはカウンターから長い距離を走り、味方のシュートがバーにはじかれたところを頭で詰めた。全4得点に絡み、第100回大会初のハットトリック。自身にとっても公式戦では初という。
右足、左足、そして頭。いわゆる“パーフェクトハットトリック”の完成は練習での積み上げの成果だ。「自分の課題はシュートだとずっと思っていた」。最前線の選手としては致命的ともいえるが、弱点から目を背けず、来る日も来る日も克服に取り組んだ。「日本一のFWになる」。壮大な目標も地道な努力の支えとなった。
好きな選手は「魅力的で、いろんな人を喜ばせるような選手」とブラジル代表FWネイマール。「自分も点を取ることで盛り上げたい」と気合十分。そんな守屋のプレーの思考はシンプルだ。毎試合、得点すること。チームの勝利に貢献すること。そして、今大会の得点王になること。力強く「得点王になりたい」と宣言したストライカーが、96回大会以来の優勝を目指す名門をけん引していく。
◇守屋 練太郎(もりや・れんたろう)2004年(平16)1月12日生まれ、埼玉県出身の17歳。上福岡少年少女SCからクラブ与野を経て、前橋育英に入学。50メートル6秒2の快足とタイミングの良い飛び出しを武器に相手ゴールを脅かす。神奈川大に進学予定。家族は両親と姉。1メートル78、67キロ。
▼草津東・牛場哲郎監督 前橋育英への対策をしてきたが、質の高さでやられるところがあった。(守備で)中を固めるところは狙い通りできたが、奪ってからの攻撃は慌てることが多かった。