森保ジャパンで存在感増す大学サッカー出身選手 ゴン中山以来24年ぶりのW杯本大会ゴールに期待感

2022年04月01日 09:00

サッカー

森保ジャパンで存在感増す大学サッカー出身選手 ゴン中山以来24年ぶりのW杯本大会ゴールに期待感
W杯最終予選オーストラリア戦後半、2点目を決めた三笘は歓喜のジャンプ(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 サッカー日本代表がW杯出場を決めた3月24日のアジア最終予選オーストラリア戦で、後半44分の日本の先制点には日本中のファンが驚嘆と安堵(あんど)のため息をついただろう。右サイドのDF山根視来がMF守田英正に預けて前方に飛び出すと中央に折り返し、左後方から詰めたMF三笘薫がフィニッシュ。3人の息がピッタリ合った鮮やかなゴールだった。元所属を含め「川崎Fトリオ」の連携として同クラブのファンを特に喜ばせたが、別の感慨を抱いていたのが、関東大学サッカーに携わる人々だった。
 学年こそ違うものの、山根は桐蔭横浜大、守田は流通経大、三笘は筑波大で4年間プレーし、力をつけた選手だった。3月28日にオンラインで開かれた同リーグの開幕会見で、中大前監督の佐藤健技術委員長は「関東大学サッカーのレベルが上がっているという象徴的な場面」と誇らしげに振り返っていた。

 その言葉どおり、森保監督率いる現日本代表で、大学出身選手の存在感が大きくなっている。最終予選で日本が記録したのは計12得点。うち最多の4点が神奈川大出身の伊東、2点が三笘と、半分の6点が大学サッカー出身の選手によるものだった。

 日本とW杯の歴史を振り返ると、当初は大学サッカー出身選手が存在感を放っていた。97年予選プレーオフのイラン戦「ジョホールバルの奇跡」で決勝点を決めたのは、日大を中退してプロ入りしたFW岡野雅行。98年フランス大会で日本の第1号ゴールは、主将のDF井原正巳とともに筑波大でプレーしたFW中山雅史だった。しかし以降の日本のW杯での19得点に、大学出身選手によるものはない。攻撃的選手としては06年ドイツ大会でFW巻誠一郎(駒大)、10年南アフリカ大会でMF中村憲剛(中大)、18年ロシア大会でFW武藤嘉紀(慶大)らが挑んだが、いずれもゴールは記録できなかった。

 W杯出場を決めるゴールをマークした三笘は、大学出身選手ではジョホールバルの岡野以来だった。攻撃の選手では他にも順大卒のMF旗手怜央、法大途中退部のFW上田綺世、さらに中大卒のFW古橋亨梧らがこれから本大会メンバーの枠をめぐりしのぎを削るだろう。日本にとってはゴン中山以来、24年ぶりとなる大学出身選手のW杯ゴールに期待が高まりそうだ。(記者コラム・矢吹 大祐)

おすすめテーマ

2022年04月01日のニュース

特集

サッカーのランキング

【楽天】オススメアイテム
`; idoc.open(); idoc.write(innerHTML); idoc.close(); });