三菱重工浦和 今日開幕の「WEリーグ」で昨季2位の悔しさ胸に頂点目指す
2022年10月22日 10:00
サッカー
なでしこリーグ時代に3度の得点王、WEリーグ1年目も20試合14点で得点王となった菅澤は、埼玉スタジアムでの開幕戦に照準を合わせた。
「昨季は(INAC神戸に次ぐ2位で)悔しい思いをしたので、チームのタイトル獲得を一番に考えてプレーする。自分はFWなので、チームを勝たせる得点を決められるように」と気合を入れた。
開幕へ向け、大きな材料も手にした。
1日のWEリーグカップ決勝(味の素フィールド西が丘)で日テレ東京Vを相手に3ー3から突入したPK戦を4―2で制し、タイトル奪取。新設大会ゆえ若手を多数起用し、底上げに成功。「どの選手が出ても、浦和らしいサッカーができることはカップ戦を通して分かった。対人の強さだったり、試合に慣れれば、さらにチームのレベルが上がる」と手応えを感じている。
今季もINAC神戸、日テレ東京Vらライバルとの争いとなりそうだが「今までやってきたことを継続しながら、さらに守備を強化している。新たなフォーメーションにも挑戦していく」と進化を遂げる考え。
エースストライカーとして「重圧がある中で点を取れるように。2年連続の得点王もしっかり狙っていく」と意気込んだ。
主将の柴田は、昨季のリーグ戦全20試合でフルタイム出場を果たした。「どんなところにも顔を出してボールに触れるのが私の良さだと思っている。今季もやっていけたら」と意欲を示している。
昨季は勝てなかった7試合(3分け4敗)のうち、1点差黒星が3試合、リードしている場面から引き分けたのが1試合ある。「ちょっとしたところで1点の重みを感じた」と振り返りながら、雪辱を期す今季に向けて「勝ちきるということや勝負強さというところは意識して戦いたい」と意気込む。
チームには得点力のある選手が多く、昨季はリーグ最多40得点を挙げた。個人のゴールより「チームが勝つことが一番」と考えており、ボランチでバランスを保ちながらチームをけん引していく。
中盤の要となる遠藤は埼玉スタジアムでの開催に喜びを感じている。
「実家がすぐ近くで、男子の試合があると声が聞こえる所で育ってきた。そこで開幕戦ができるので”胸アツ“なところがある。絶対に勝ちたい」と明かした。
コンディション不良でWEリーグカップ決勝は欠場したが、チームの劇的な優勝を見届け「皆の気持ちが一つになった」と刺激を受けた。「チームとしては失点を減らしたい。ゼロに抑えれば引き分け以下にはならない」と守備の意識を高める考えだ。
私生活では今春に結婚し「オンとオフがはっきりした」という。「プライベートにサッカーを持ち込まず、サッカーにプライベートは持ち込まない」とメリハリをつけ、ピッチでは無心になって躍動する。
左サイドバックだけでなくボランチでもプレーできる佐々木は、3季連続で公式戦フル出場を続けている。「地味なプレーが売り」と謙遜するが、その安定感には絶大の信頼がある。
「どのチームもしっかり研究してくる。気が抜けない」。その中で優勝をつかみ取るため、倒れない体をつくるための筋トレや臀部(でんぶ)強化など個人のレベルアップに努めている。
4月には5年ぶりになでしこジャパンの合宿に招集された。そこで「ボールをしっかりつないだり、周りの選手を生かすプレーをすることが私の特徴」と再確認できた。その上でゴールへの意識も高まっている。
「昨季はアシストや得点など目に見える結果が出せなかった。得点から離れているので取りたいと思う」。佐々木も得点に絡めばさらに攻撃の幅が増すだけに、2季ぶりのゴールも見据えている。
雪辱に向けてのリーグ戦が、いよいよ始まる。
〇三菱重工浦和の選手4人から明日のホーム開幕戦に向けてサポーターへメッセージ。
▼菅澤優衣香(32) サポーターの皆さんに、昨年よりも多く得点を届けられるようにしたい。浦和のボールを動かすサッカーは楽しいので、スタジアムに足を運んでもらえるように頑張りたい。皆さんと一緒に2季目のWEリーグを盛り上げたいし、埼玉スタジアムで開幕戦を迎えることは初めてなので、たくさん応援に来てほしい。
▼柴田華絵(30) 昨季は優勝できずに、サポーターの方々を残念な気持ちにさせてしまった。リーグカップでは優勝できたので、今季はリーグ戦も皇后杯も獲れるように頑張っていきたい。スタジアムに来ていただくサポーターの方々の力があればすごく頑張れるので、より多くの方に応援していただければうれしい。
▼遠藤優(24) 昨季は2位で終わってしまったので、今季は開幕戦から皆でギアを上げる。優勝を狙っていくので、皆さんの熱いサポートをお願いしたい。個人では昨季、年間を通して途中出場が多かったので、今季はずっと先発で出られるように頑張る。私の実家は埼玉スタジアムから車で5分くらい。開幕戦は絶対に勝ちたい。
▼佐々木繭(29) WEリーグが開幕して2年目になる。リーグカップの決勝ではサポーターの方々が「西が丘を赤く染めよう」とSNSなどで呼び掛けて頑張ってくれた。リーグ戦では観客数をさらに増やしていくということも課題になるので、皆さんには友達を1人でも多く連れて、スタジアムに来ていただきたい。
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