カタールがW杯開催国初の黒星発進 強化及ばずエクアドルに完敗
2022年11月21日 02:58
サッカー
開始3分の相手FKでGKシーブが飛び出し、こぼれ球をつながれて相手FWバレンシアに頭でネットを揺らされた。硬さが目立った開始直後にいきなり失点したかと思われたが、この場面はボールに埋め込まれたセンサーや人工知能(AI)が情報を処理し、半自動でオフサイドかどうか判定を補助する今大会新採用のシステムが適用され、失点は免れた。しかし、相手の速攻から招いたピンチで前に出たGKシーブが決定機を迎えたバレンシアを倒してPKを献上し、前半16分に先制を許した。その後もフィジカルとパスワークで勝る相手に押し込まれる展開が続き、同31分にも左サイドからのクロスにバレンシアをフリーにしてヘディング弾で0―2。開幕を待ちわびていた地元ファンを中心に満員の観衆からため息が漏れた。
04年に13億ドル(約1820億円)を投じて設立されたエリート養成機関「アスパイア・アカデミー」で育成を強化。競技力を底上げして19年アジア杯では決勝で日本を破って初優勝した。得点王に輝いたFWアリはこの日もエースとしてチームを引っ張る活躍が期待されたものの、前線で孤立する場面が目立って不発。前半22分には警告を受ける場面もあった。19年南米選手権や21年北中米カリブ海選手権への招待参加やW杯欧州予選へのオープン参加など異例の強化策で準備を進めてきたが、開幕セレモニー直後の晴れ舞台で現実を突きつけられた。
第1回を除き、初めて予選突破を経験しないまま開催国となってW杯に初出場。不正が指摘される招致の経緯に加え、移民労働者や性的少数者の人権問題で欧米を中心に批判が高まる中で開幕を迎え、何よりも結果が欲しかった。06年にバルセロナの育成部門から招かれ、年代別代表を含めて強化を支えてきたスペイン人のサンチェス監督は「この瞬間が来るのをずっと待っていた。歴史的な日になる。我々も戦えることを証明したい」と意気込んでいたが、熱い思いは届かなかった。
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