右の伊東が裏を突く 左の三笘とともに森保ジャパン誇る両翼よ、ドイツを切り裂け
2022年11月20日 04:30
サッカー
「酒井君とかと相手のサイドバックが上がった時にどこまで自分が付くか、受け渡すか、カウンターでどこにポジションを取るかを話している。下がりすぎたらスペースに行くまで時間がかかる。いい場所取りをするのが大事だと思う」
ドイツの長所は日本が突くべき弱点でもある。ハイプレスを信条とするフリック監督の下、両サイドバックは高く位置取る。16日のオマーン戦では守備の課題が顔を出した。後半26分、右サイドを攻め上がったDFケーラーが裏を突かれ、逆サイドに揺さぶられてゴール前でフリーの選手に折り返された。この時は右を狙われたが、試合を通じて左サイドバックのDFラウムが前に出ることが多い。
伊東がスペースを生かしたシーンで記憶に残るのが、21年11月11日のW杯アジア最終予選のベトナム戦。前半40分、ボールを受けてロングカウンターを開始。迷いないドリブルからペナルティーエリア内の切り返しで相手DFを翻弄(ほんろう)し、右足を振り切った。この時はVARによって幻のゴールとなったが、快足を生かして長い距離を一気に駆け抜ければ、必ずチャンスになる。
「(ドイツでプレーする鎌田)大地からは(ドイツ代表の面々が)どんな選手なのかを少しは聞いている。“いけると思うよ”とは言われている」。4度の優勝経験国からすれば、日本は小さな存在かもしれない。それでも強者を倒すための武器は備えている。一瞬の隙を見逃さず、日本刀のような切れ味を誇る伊東のスピードで巨人が構える盾を一刀両断する。
≪前回は原口&乾 両翼が結果左右≫直近の過去3大会でも両翼の選手がチーム浮沈の鍵を握っていた。18年ロシア大会では左サイドの乾貴士が2得点、右サイドの原口元気が1得点とチーム総得点6点のうち、半数を叩き出す大活躍で16強入りに貢献した。14年ブラジル大会では右サイドの岡崎慎司が第3戦コロンビア戦で1得点。左サイドの香川真司は無得点に終わり、チームは1次リーグ敗退。10年南アフリカ大会では初戦カメルーン戦の決勝点を右サイドの松井大輔がアシスト。全4戦で左サイドで先発した大久保嘉人も攻守ともにチームを活性化させた。
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