C大阪・香川 4680日ぶりクラブ公式戦先発で決定機演出 今季初勝利に「本当に良かった」
2023年03月09日 06:00
サッカー
「頭から出てやるのと途中では違いはありましたが、何より勝つことが一番重要だった。それを果たせたことは本当に良かった」
前半42分にはFW加藤のヒールシュートの起点になった。ただ、何よりも前面に押し出したのは勝ち点3への渇望だ。前半終了間際、FW上門が相手DF中村の“タックル”を受けて倒れ込むと、真っ先にレフェリーの元へ。警告は出されなかったが、勝敗に直結しかねないプレーに先陣を切って抗議し、士気を上げた。後半41分にはFWカピシャーバが値千金の来日初ゴール。喉から手が出るほど欲しかった勝ち点3を一丸で獲得した。
リーグ戦開幕から3試合で1分け2敗。白星が遠かった。小菊昭雄監督は「ここ数日の真司はゾーンに入っていた。自分が流れを変えるんだと引っ張ってくれた」と手放しで称えた。悪い流れを変えるために最も必要なものが勝利だと、背番号8は知っている。移籍後最長となる63分間プレーした33歳は「これであしたからみんなに与える自信、空気感を含め、ポジティブに次の試合に向けてやれる」とうなずいた。
天皇杯とルヴァン杯を制し、リーグ戦でも3位となった17年度シーズンも、J1開幕3試合未勝利からルヴァン杯の開幕戦で勝ち、一気に駆け上がった。「次の試合に勝たないと今日の試合の意味がなくなる」と香川。12日の鳥栖戦で今季リーグ戦初勝利をつかみ、上昇気流に乗せる。(北野 将市)