横浜FCが川崎Fに歴史的J1初勝利! ゴラッソ2発で制す 四方田監督「大きいサプライズ」

2023年05月20日 18:09

サッカー

 【明治安田生命J1第14節   横浜FC2―1川崎F ( 2023年5月20日    ニッパツ )】 横浜FCが川崎Fとの“神奈川ダービー”を2―1で下して今季初の連勝を飾った。J1では初勝利、J2時代も含めると、02年5月12日以来、21年ぶりの勝利となった。
 川崎Fに圧倒的にボールを保持されながらも、統率されたしぶとい守備を敷いてチャンスを狙い続けて迎えた前半44分。MF山下からMF長谷川、FW伊藤へとパスがつながり、ペナルティーエリア手前右の伊藤のふわりとした浮き球のパスをゴール前で受けたMF井上が、頭でトラップしてから振り向きざまの左足シュートで鮮やかに左ネットに押し込んだ。

 前線ではエースのFW小川航が出場停止となる中、これがクラブの記念すべきJ1通算100得点目。Jリーグ30周年ベストアウォーズでミドル・ロングシュート部門のベストゴールを受賞した07年の久保竜彦の第1号から積み上がった数字が、ダービー戦で一つの大台に乗った。井上にとっては自身J1初ゴール。「J1で3年目でやっと取れたので、自分にとっては特別なゴール。これに満足せず、チームとしても個人としても結果を出し続けられればいい」と感慨深く語った。

 チームとしての勢いは止まらず、後半3分にはハーフウェーライン付近からスピードに乗って右サイドを駆け上がった山下が、川崎FのDF車屋を驚異的な速さで追い抜いてペナルティーエリア内に侵入し、そのまま右足で追加点。山下にとってもJ1初ゴールとなった。「これまでチャンスがありながら外したことがあったので、しっかり決めきることができればチームみんなで笑って喜びあえるんだなと思ったら、自分にかかる責任は大きいものだと思った。(小川)航基がいないから負けた、と言われるのが嫌だった。航基がいないからこそ、俺がやってやるんだという気持ちで今週ずっと過ごしてきた」とうなずいた。

 同23分に21年まで横浜FCで主将を務めたMF瀬古に直接FKで1点を返されたが、猛攻をしのいでリードを守り切った。4バックから3バックに変えて守備を整理した3日の新潟戦から、これで4戦3勝。上昇気流に乗ってきた。

 記者会見の冒頭、「何から話すか忘れるくらい興奮した」と切り出した四方田監督は、「選手の素晴らしいプレーに感謝をしたい。出られない選手も含めていい準備をしてくれたので、みんなでつかんだ勝利」と笑顔。「(川崎Fは)強いだけでなく、サッカーの質でもJ1を代表するクラブ。順位を上げるだけでなく、選手としての価値もチームとしての評価も上げられるチャンス。失うものはないから思い切っていこうと話をしていた。勝つために全力を尽くしたが、本当にそれが実現した。大きいサプライズだった」と充実の表情で語った。

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