遅延行為が響いてアーセナル冨安が退場 指揮官「ストップウォッチが必要」と皮肉、関係者も同情

2023年08月22日 11:13

サッカー

遅延行為が響いてアーセナル冨安が退場 指揮官「ストップウォッチが必要」と皮肉、関係者も同情
激しく競り合うアーセナルの冨安健洋(AP) Photo By AP
 【イングランド・プレミアリーグ   アーセナル1―0クリスタルパレス ( 2023年8月21日    英国・ロンドン )】 アーセナルの日本代表DF冨安健洋(24)がアウェーのクリスタルパレス戦で今季初先発を果たしたが、1―0の後半22分に2度目の警告を受けて退場処分を受けた。チームはそのまま逃げ切って開幕2連勝を飾ったが、冨安に対する警告を巡って論争が起こった。
 2枚目は後方から相手選手を倒したが、軽い接触プレー。それ以上に注目を集めたのがスローイン時の遅延行為が対象になった後半15分の1枚目だ。味方を探して8秒を要し、笛を吹かれた。ボールがタッチラインを割り、マルティネッリから最初にボールを受けたハーバーツが一度は投げ込もうとしながら動作を止めて冨安にスイッチするまで15秒。最終的に冨安がスローインする直前に笛が吹かれるまでにトータル23秒の時間があった。今季から遅延行為に対する対応が厳しくなった中、結果的に8秒しか関与していない冨安が退場につながる警告で代償を支払わせられる形になった。

 英BBC放送によれば、アルテタ監督は「これが(新しい)基準」と反応。「正確にどれぐらい長かったか分からないが…。23秒?いや(冨安は)8秒だった。我々はストップウォッチを持ってプレーしないといけないかもしれないね」と皮肉で応じた。リバプールで活躍した元イングランド代表ジェイミー・キャラガー氏は「冨安には気の毒だった。彼が時間稼ぎをしたとは思わない」と同情した。

 BBCは第2節の時点でリーグ全体で出ているイエローカードは32枚で、そのうち遅延行為が対象になったのは14枚と指摘。昨季はシーズンを通じて174枚だったが、このペースが続けば608枚にもなると“警告”した。

 マンチェスターUで活躍した元イングランド代表DFガリー・ネビル氏は「選手が遅延行為で退場させられるなら(正確な時間計測で)アディショナルタイムが15分になるよりも大きな影響がある」と指摘。経験豊富な76歳の敵将ホジソン監督は「これが我々に課されたルール。適応するために学ばなければ。選手を退場に追い込むという観点で機能するのが正しいことなのか分からないが、判断は審判に任せる」と語った。しかし、その一方で「2枚のイエローカードにアーセナルが不満なのは理解できる。私だってそう感じるのは間違いない」と指摘することも忘れなかった。

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