新潟L・川澄 リーグ戦初ゴール 女子サッカー発展のために走り続ける
2024年03月11日 07:51
サッカー
「みんなが集まってきたので入ったんだなと分かりました。やっぱりゴールの瞬間というのはサッカーで一番楽しい、うれしい瞬間だなと改めて思いました」
守勢に回っていた後半16分だった。中盤でMF石田がボールを持ち出すと、川澄は自陣から猛然とファーサイドに向けて走った。目の前にはDFが3人。パスを受けたFW石淵が縦に仕掛けて中を見た瞬間、今度はニアサイドに走り込んだ。「ドンピシャにいいパスを出してくれたので、しっかり当てることができて良かったです」。相手DFとの駆け引きを制し「さすが役者が違う」と橋川監督をうならせた。
9日は試合前日にもかかわらず、練習後に男子のJ1新潟―名古屋戦のゲスト解説を務めた。試合翌日にリーグの会議に出席するため東京に行くこともある。SNSでの情報発信にも積極的だ。さらには日本サッカー協会の理事にも内定している。とにかく忙しいが、その背景にあるのはWEリーグ、女子サッカー発展への思い。「自分の心と体が許すのであれば、積極的に顔を出して女子サッカー界が発展していくように、いろんな方に愛してもらえるように」。そのために動き回っている。
自らの一撃で3強の一角を倒し、3位をキープ。だが決して浮かれてはいない。「ちょっとでも気を抜いたりしたら、本当に落ちるのなんて一瞬」。前節はコンディション不良でメンバーから外れ、今節も後半開始からの出場だった。それでも先頭に立ち、仲間を鼓舞しながらチームを引っ張る。(白鳥 健太郎)