中村俊輔氏 五輪は「世界との物差し」 最終予選に臨むU23日本代表へエール!注目選手は…

2024年04月10日 05:30

サッカー

中村俊輔氏 五輪は「世界との物差し」 最終予選に臨むU23日本代表へエール!注目選手は…
99年10月、シドニー五輪アジア最終予選となるタイ戦でゴール前に切り込むMF中村俊輔(右) Photo By スポニチ
 【月刊中村俊輔 4月号】22年シーズン限りで現役を引退し、現在は横浜FCのコーチを務める元日本代表MFの中村俊輔氏(45)がサッカーの魅力を語り尽くす「月刊中村俊輔」。4月号のテーマは五輪予選。自身の活躍もあり2大会連続の本大会出場を決めた00年シドニー五輪予選の経験を振り返りつつ、24年パリ五輪最終予選を兼ねたU―23アジア杯に臨む現U―23日本代表にエールを送った。(取材・構成 垣内 一之)
 「五輪は世界の同世代と自分の立ち位置を比べられるチャンス。出場は目標の一つだった」

 00年シドニー五輪予選、本大会に出場し、その後に世界へと羽ばたいた俊輔氏。当時の経験がその後のキャリアに与えた影響はやはり大きかったようだ。

 当時の五輪代表は、フランス人のフィリップ・トルシエ氏がA代表と兼任で指揮。そのことで「当時、(五輪)メンバーの半分くらいはA代表に入っていたから、(五輪代表は)A代表に入るためのアピールの場みたいな感じもあった」という。

 「自分がいいプレーをできなくて、何が足りないかを確認できるのが、A代表と五輪代表の練習だった。それを(当時所属した)マリノスに戻って、練習して克服するというのが当時のサイクルだった」

 今ではスタンダードとなった五輪経由A代表は、当時の俊輔氏や小野氏、高原氏、稲本らを中心とする黄金世代から今も脈々と受け継がれている。

 激しいチーム内競争で成長を遂げた当時のU―23代表は、五輪予選は香港、マレーシア、ネパール、フィリピンと同組だった1次予選を8戦全勝で突破。タイ、カザフスタンと同居した最終予選も4戦全勝で五輪切符を獲得した。

 「相手がどうこうより、ずっとレギュラーで試合に出たい、大事な大会でいかに自分の力を示せるかを考えていた」。五輪出場を決めた99年11月のカザフスタン戦(国立)では、2―1の後半44分に勝利を決定づけるFK弾。その実力を示した。

 「世界との物差しにしていた」という五輪では、準々決勝で米国にPK戦で敗れたが、A代表で00年アジア杯に優勝し、02年に海外移籍。その後の世界での活躍につなげた。それだけに、今後の日本サッカーを背負う後輩たちにも大きな期待を寄せている。

 「藤田君(シントトロイデン)は東京V時代から見ていたし、今は海外でプレーしていて、その後どうなっているか気になる。(親交のある)松木君(FC東京)も注目している」

 そして俊輔氏は最後に8大会連続出場を懸けてU―23アジア杯に臨む大岩ジャパンへ「1次リーグは韓国、中国、UAEと同組と決して簡単ではないけど、なかなかそういう熱い戦いができる機会はない。日の丸をつけて戦うプライドと責任を持って頑張ってほしい」とエールを送った。

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