大迫も封じた“デュエル王”鹿島MF知念慶 新人ボランチの土台は川崎F時代の教え
2024年05月20日 04:00
サッカー
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29歳の新人ボランチに、風格が漂い始めている。第14節終了時点でデュエル(1対1)の勝利数はJ1トップの59回を記録。2位の見木(東京V)に大差をつける。昨季まではFWだった。宮崎キャンプ中、ケガ人の影響で突然のコンバート。未経験のポジションだったが、開幕スタメンをつかむと、気付けば定位置になっていた。
対人の強さの土台は、大卒で入団した川崎F時代の教えにある。1年目から鬼木達監督(50)に守備を叩き込まれた。FW=ファーストDF。前線からプレスをかけ、何度も何度もボールを追った。「めちゃくちゃ口酸っぱく教えられた。ただコースを限定するだけでなくて、お前がボールを奪えと。川崎の練習自体も、狭いコートで大人数でやるメニューが多かった。だからFWだったけれど、そういう部分は鍛えられていた。それが生きているなと思う」。
「点取り屋」から「つぶし屋」へ。進むべき道に迷いはない。「今はそこでしかチームに貢献できるところがないので。でも相手をつぶすことは得意としてやれているし、数字が出ているのはより自信になる。そこは継続していきたい」。新境地を開くデュエル王が、タイトル奪還に欠かせないピースだ。(坂本 寛人)