大迫も封じた“デュエル王”鹿島MF知念慶 新人ボランチの土台は川崎F時代の教え

2024年05月20日 04:00

サッカー

大迫も封じた“デュエル王”鹿島MF知念慶 新人ボランチの土台は川崎F時代の教え
<鹿島・神戸>前半、神戸・大迫(右)と競り合う鹿島・知念(撮影・西尾 大助) Photo By スポニチ
 【明治安田J1第15節   鹿島1―0神戸 ( 2024年5月19日    カシマ )】 3位の鹿島は前節首位の神戸に1―0で競り勝ち、勝ち点29で並んだ。ホーム神戸戦は実に12年ぶりの勝利。古巣に乗り込んだFW大迫勇也(34)を守備陣がシュートゼロに抑え、7試合ぶりのクリーンシートを達成した。
 中盤で出色のプレーを見せたMF知念慶(29)は「武藤選手と大迫選手には自由にやらせないように、強くいくことを意識していた。そこは強くできていた」と息をついた。開始直後から鋭いプレスで攻撃の芽をつみ、局面の勝負で強さを発揮。コンビを組むMF佐野海舟(23)と中盤の強度を保ち、昨季王者に土をつけた。

 29歳の新人ボランチに、風格が漂い始めている。第14節終了時点でデュエル(1対1)の勝利数はJ1トップの59回を記録。2位の見木(東京V)に大差をつける。昨季まではFWだった。宮崎キャンプ中、ケガ人の影響で突然のコンバート。未経験のポジションだったが、開幕スタメンをつかむと、気付けば定位置になっていた。

 対人の強さの土台は、大卒で入団した川崎F時代の教えにある。1年目から鬼木達監督(50)に守備を叩き込まれた。FW=ファーストDF。前線からプレスをかけ、何度も何度もボールを追った。「めちゃくちゃ口酸っぱく教えられた。ただコースを限定するだけでなくて、お前がボールを奪えと。川崎の練習自体も、狭いコートで大人数でやるメニューが多かった。だからFWだったけれど、そういう部分は鍛えられていた。それが生きているなと思う」。

 「点取り屋」から「つぶし屋」へ。進むべき道に迷いはない。「今はそこでしかチームに貢献できるところがないので。でも相手をつぶすことは得意としてやれているし、数字が出ているのはより自信になる。そこは継続していきたい」。新境地を開くデュエル王が、タイトル奪還に欠かせないピースだ。(坂本 寛人)

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