元なでしこ鮫島彩が引退会見 誠実な人柄「出会った方たちに感謝」 最後は報道陣に深々と一礼

2024年05月25日 18:50

サッカー

元なでしこ鮫島彩が引退会見 誠実な人柄「出会った方たちに感謝」 最後は報道陣に深々と一礼
引退会見に臨む鮫島彩 Photo By スポニチ
 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」で長く活躍し、今季限りで現役を引退するDF鮫島彩(36=大宮)が25日、今季最終戦を終え、NACK5スタジアム大宮で引退会見に臨んだ。
 スパイクを脱ぐ決断をしたのは「いつかと言われたら、今週。自分の中でしっかりとやりきったなっていう気持ちになれた。このメンバーに囲まれて引退したい思いがあったので、こういった決断に至りました」と語った。

 「正直、まだ体は動く部分はあるので、(引退を迎えたら)もう少し(心境が)モヤっとするのかなと思ったけど、驚くほど、すがすがしい気持ち。本当に自分はやりきれたんだなって」と語るなど、約30分間の会見では涙を見せず、すがすがしい表情で質問に丁寧に答えた。

 長く日本女子サッカー界をけん引した功労者。「自分を褒めてあげるとしたら」との質問には「自分を褒めることが得意ではない。それも自分らしくていいかなと思う。巡り合わせがよかったと思うことがたくさんあるので、自分を褒めるというより、今まで出会った方たちに感謝を伝えたい方が大きい」と支えてくれた人たちへの感謝を口にした。最後は報道陣に深々と一礼し、会見場を後にした。

 栃木県出身で宮城・常盤木学園高を経て、東京電力時代は福島県双葉町で寮生活、原発で働いた。11年3月11日の東日本大震災によるチームの活動休止を受け、葛藤を抱きながら米国に新天地を求めたこともあった。

 元々はアタッカーだったが、当時のなでしこジャパンの佐々木則夫監督のコンバートで開花した。左サイドバックを主戦場に11年W杯ドイツ大会で優勝に貢献。仙台(現マイナビ仙台)やINAC神戸などでも活躍した。

 ◇鮫島 彩(さめしま・あや)1987年(昭62)6月16日生まれ、栃木県出身の36歳。小学1年時にサッカーを始め、宮城・常盤木学園から東京電力に加入。フランス1部モンペリエ、仙台、INAC神戸などを経て、21年から大宮でプレー。不動の左サイドバックとしてW杯は11年ドイツ大会優勝、15年カナダ大会準優勝、五輪は12年ロンドン大会銀メダルに貢献した。日本代表通算114試合5得点。1メートル63、54キロ。利き足は右。

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