クラブユース選手権で川崎Fが決勝進出 パリ五輪で活躍の高井先輩より一足早く銀以上確定
2024年07月30日 07:06
サッカー
「柴田がサイドでボールを持った時は必ずいいクロスが来ると分かっていた。信じて中に入ったら本当にドンピシャでくれた。柴田のゴールとも思うし、みんなでここまで来られたのでみんなのゴールかなとも思います」と土屋。期待に応えた柴田も「櫂大(土屋)が決めてくれて良かった。前に行っていたのは知っていたので」と笑顔で振り返った。
2人そろって昨年のU―17W杯に出場したチームの主軸。長橋康弘監督(48)は「凄く仲がいい2人で、ああいう形になった時にどの辺に来そうだな、というのは土屋は分かっていたと思うし、柴田も分かっていたと思う。素晴らしいプレー」と称えた。
大会規定で準決勝に延長戦はなく、1―1で突入したPK戦では先蹴りで1人目に柴田、2人目に土屋が決めてフィールドプレーヤー9人連続成功につなげた。守っては松沢が相手の9人目を阻止。左に跳んで残った右足をボールに当てた。
「ボールを最後まで見て止めることができた。敵と戦うというより自分自身との戦い。止めるということだけに集中した」と松沢。PK戦突入時に浦上壮史GKコーチ(55)から掛けられた「ヒーローになってこい」という言葉を現実にした。
川崎Fにとっては16、17年に続く3度目の挑戦で初めて準決勝を突破。土屋は「過去に2大会ベスト4で負けたことは知っていた。何としても自分たちで塗り替えよう、新しい歴史をつくろうとみんながみんな力強く思っていた」と振り返る。その一方で「まだ何も成し遂げていない。優勝してみんなで笑顔で終わりたい」と頂点を見据えた。
パリ五輪ではU―18で2年先輩だったDF高井幸大(19)が日本代表の主軸として活躍。土屋は「先輩が世界で戦っているのを見ると刺激にもなる。いつかは日本代表で高井君とやりたいという強い思いもある。憧れでもありますけど、ああいう選手を越せるようになっていかないと」と訴える。五輪で56年ぶりのメダルを目指す日本代表より一足早く、こちらは銀メダルが確定。「高井選手に自慢できるのでは?」と声を掛けられると「いや、まだですね。あといっちょ勝って金メダルで終わりたいです」と笑顔で応じた。
31日の決勝はG大阪ユースとの対戦が決定。川崎Fイレブンが初優勝に挑む。