“19年の主役”藤田&松島初トライ 4年後は“五郎丸超え”だ
2015年10月13日 05:30
ラグビー
4年後は自分が主役。W杯初出場初先発のWTB藤田が、そう布告するW杯デビュー戦トライを奪った。7―8の前半27分、キックオフで相手がこぼしたボールに猛然。捕球してゲインすると、その後のトライライン前のモールに参加し「たまたま」ながらインゴールでボールを押さえた。「僕のトライですけど、いいモールを作ったFWの頑張り」と謙遜しながらも「活躍すると直感」して先発起用したジョーンズHCの期待に応えた。
この4年間で、指揮官からの叱咤(しった)激励をもっとも多く受けた選手だった。12年に18歳で代表に抜てきされたのも今回のW杯のため。無尽蔵の運動量を生かしアタックで強さを発揮するが、最後まで課題だったディフェンス力があだとなり、第3戦のサモア戦までメンバー外だった。
ほぼ折れていた心を救ってくれたのは、1対1で「必ずチャンスがあるから」と声を掛けてくれたリーチ主将や、自身は一度も出場できなかった広瀬だった。「今回は(W杯に)連れてきてもらった。次は第一線でジャパンを引っ張れるような選手になり、もう一度W杯でベスト8、ベスト4を目指したい」。大会中に26歳となる日本大会に、早くも思いをはせている。
22歳のWTB松島も、前半6分にW杯初トライを奪った。全4試合に先発し、アタック以上にディフェンスで特筆すべき働きを見せた。今大会1、2を争う俊足の持ち主、対面WTBのヌグウェンヤに対しては、間合いと瞬発力を生かしたタックルを決め、ピンチの芽を摘んだ。「大会を通じてうまくなった」と自分自身の成長に手応えも得た。
ともに本来のポジションはフルバック。五郎丸が君臨するポジションだが、その存在を乗り越えた先に、日本ラグビーの未来が開ける。
▽19年ラグビーW杯日本大会 世界のラグビーをリードする各国「ティア1」以外で開催される初のW杯で、アジア初開催。国内12会場(別表)を舞台に行われ、開幕戦は19年9月6日、決勝は10月20日の予定。当初は新国立競技場で開幕戦と決勝を予定していたが、建設遅れにより開幕を味の素スタジアム、決勝を日産スタジアムに変更した。出場は20チームで、開催国の日本と15年大会1次リーグ各組3位までの計12チームは予選免除。残り8チームは各大陸予選と世界最終予選で決める。
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