宇野“複雑”GP初優勝&ファイナル進出「精いっぱい準備」

2015年11月25日 05:30

フィギュアスケート

宇野“複雑”GP初優勝&ファイナル進出「精いっぱい準備」
フランス杯でGP初優勝となった宇野のファイナル進出が決まった
 国際スケート連盟(ISU)は23日、パリで発生した同時多発テロを受けて大会途中で中止したフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦、フランス杯について、ショートプログラム(SP)またはショートダンスの順位を最終成績にすると発表。男子SP1位の宇野昌磨(17=中京大中京高)のGP初優勝と、ファイナル(12月、バルセロナ)進出が決まった。
 16日にフランス・ボルドーから帰国して約1週間。宇野がGP初優勝とファイナル切符を手に入れた。パリで発生した同時多発テロを受け、フリー演技を中止したフランス杯は、SPの成績がそのまま最終成績に。日本連盟を通じ、17歳は「ファイナル進出の知らせを受けましたが、まずは犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。次戦に向けて、自分にできることを精いっぱい準備していきたいと思います」とコメントした。

 昨季の世界ジュニア王者は今季、シニアのGPにデビュー。第1戦のスケートアメリカは2位だったが、フランス杯はSPで好演技を披露して優勝をつかんだ。演技後半に4回転トーループを決めて、自己ベストの89・56点をマーク。「今季一番の課題だったSPで、やっとまともな演技ができた」。シニアのGP2戦目での戴冠は05年の浅田真央、同年の織田信成、10年の村上佳菜子、14年の本郷理華に続いた。

 パリを襲った悲劇は、17歳の胸に深く刻まれている。「フリーがなくなったことより、たくさんの方が犠牲になられて、そちらの方が…。言葉がない」。当初の予定を1日早め、パリ経由をローマ経由に変更して16日に帰国。「日本に帰ってこられて良かった」と話す一方で、「今からでも練習できるくらい。また次に向けて、という気持ちが強い」と気合も入れていた。

 通常ファイナルはGPシリーズの上位6人(6組)で争うが、フランス杯に出場した選手が補欠の1番手に入った場合は、特別措置として出場権が与えられることになった。7人で争う可能性もある大舞台。シニアでも順調なステップを刻む17歳が、世界の強豪に挑む。

おすすめテーマ

2015年11月25日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム