宮原GP初V!日本女子3人目200点超えで真央も超えた
2015年11月29日 05:30
フィギュアスケート
フィギュアスケートのGPシリーズ・NHK杯で、昨季の世界選手権女子銀メダリスト・宮原知子(17=関大高)が合計203・11点の自己ベストでGP初優勝を飾った。日本女子3人目の200点超えで、初のファイナル切符を獲得した。浅田真央(25=中京大)は、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を失敗するなど182・99点で3位。ファイナルには駒を進めたものの、GPの出場大会連勝は8でストップした。
キス&クライでの振る舞いが成長の証だ。照れ屋の宮原が得点が出る前に、カメラに向かって大胆に両手でピースをした。前日は両手でサムアップ。SPもフリーも、得点はその手応え通りに自己ベストを更新した。合計は浅田、安藤に続いて日本女子3人目となる200点超えを果たした。
「何となく信じられない感じです。SPで1位になり、大きなチャンスと思っていた。いい演技ができて良かった」
最初の3連続ジャンプこそ着氷が乱れたものの、うまく立て直した。17歳らしからぬジャンプの安定感こそ武器だ。宝塚歌劇団の指導者に教えを仰いだ体の動き、表情のつくり方もアクセントを加えた。
「変な緊張をすることなくフリーに臨めたのが成長だと思います」
昨年からの変化はまだある。母・裕子さんが明かす。「食事の意識が変わりました」。両親が医者で帰宅が遅く、これまで夕食が午後10時だった。この生活を宮原自らが変えた。土日に数日分の料理を作って冷凍保存。それを弁当にして、昼も夜も適度な時間に食べるようにした。
母も喜ぶ味付けの料理は油物が少ない。ヒントはW杯で活躍したラグビー日本代表。大柄な選手が食事管理をしていると聞いて揚げ物を減らした。おかげで「体が引き締まった」と母は語る。
優勝で初のGPファイナル出場も決めた。「順位は何位でもいい。自分の演技をしたい」。右肩上がりの成長曲線はまだ止まらない。
◆宮原 知子(みやはら・さとこ)1998年(平10)3月26日、京都府出身の17歳。4歳の時、両親の仕事の都合で生活していた米国でスケートを始める。昨季の全日本選手権で初優勝すると、初出場の世界選手権でも銀メダルを獲得。1メートル49。
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