稀勢の里 豪栄道をひとひねり!綱獲りへ平常心で9連勝
2016年05月17日 05:30
相撲
横綱昇進を目指す大関・稀勢の里が全勝を守った。豪栄道との大関対決を送り出しで制して9連勝。朝稽古の練習相手が負傷で休場したため8日目までと違う調整を強いられたが、本場所の土俵で強さを際立たせた。横綱・白鵬も勢を破って首位を並走。1敗力士が消え、2敗で横綱の鶴竜、日馬富士、大関・豪栄道、平幕の御嶽海の4人が追う展開となった。
綱獲りに向けての第一関門を難なく突破した。この日から始まった大関戦。豪栄道に右を差させず、逆に左をねじ込んで前進。相手の首投げにも微動だにせず、背中を見せた大関を送り出した。
1回目の立ち合いで自身が突っかけたが、慌てなかった。「まあ、変わらずですね」と平常心を保った。首投げも「何回もやっていますから」と頭にインプットされていた。冷静な対応力。それが今場所の稀勢の里の強さを際立たせている。
今場所の朝稽古は三段目の田子ノ藤を練習相手に、立ち合いの確認を行ってきた。その田子ノ藤は8日目に足を負傷して休場。この日は土俵での稽古はできなかった。それでも「いいと思います」と笑顔すら見せていた。大一番になると極度の緊張に襲われていた頃の面影はない。先場所で13勝を挙げた自信に加え、春巡業、番付発表後にたっぷり稽古ができたという手応えが、心の安定につながっている。藤島審判長(元大関・武双山)も「ゆったり取っていて安定している。気持ちも乗ってくるでしょう」と相撲内容を評価した。
亡き先代師匠、元鳴戸親方(元横綱・隆の里)からは「横綱になると見える景色が違う」と言われた。「当時は大関にも上がっていなかったし」と、それがどういう意味を持つのか分からなかったが、あと少しで理解できる地位にたどり着きそうなところまで来た。
1敗力士が消え、優勝争いは白鵬とのマッチレースの様相だ。初日からの9連勝は13年夏場所、先場所に続いて3度目だが、過去2度の初黒星はいずれも白鵬戦だった。リベンジの先に昇進条件となる14勝以上の優勝が見えてくる。「いい具合にやれている」。落ち着き払った相撲で直接対決まで白星を重ねていく。
◆稀勢の里の夏場所 幕内昇進後、過去11場所で9度の勝ち越し。08年と09年は敢闘賞を獲得。大関昇進後の12年からは2桁勝利を継続中で、13年と14年はいずれも13勝2敗の好成績を収めている。
◆敢闘精神を評価する投票 幕内は86ポイントで稀勢の里がトップ。2位は隠岐の海で76ポイント、3位は正代で67ポイント。十両は里山が103ポイントでトップだった。
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