羽生 世界初4回転ループ決めた!今季初戦SP首位発進

2016年10月02日 05:30

フィギュアスケート

羽生 世界初4回転ループ決めた!今季初戦SP首位発進
男子SPで演技する羽生結弦
 【フィギュアスケートオータム・クラシック ( 2016年9月30日    カナダ・モントリオール )】 今シーズン初戦を迎えた羽生結弦(ゆづる、21=ANA)が男子ショートプログラム(SP)で史上初の4回転ループを成功させた。4回転―3回転を予定していた連続ジャンプは失敗し、88・30点にとどまったが首位発進。2連覇を狙う18年平昌冬季五輪のプレシーズンをインパクトある内容でスタートさせた。
 五輪王者がまたフィギュア史に名を刻んだ。プレ五輪イヤー初戦の最初のジャンプ。両脚を180度に開くイーグルの助走から右足で高く踏み切って回った。右足で滑らかに着氷すると、会場から大歓声が上がった。シーズン開幕前から挑戦を公言してきた4回転ループの成功だ。これまでSP、フリーの各得点や合計得点で世界最高記録を打ち立ててきた男が、今度は世界初の快挙を成し遂げた。

 その後の連続ジャンプは失敗し、90点に届かない低調な点数に「悔しい。うれしい気持ちは出てこない」と厳しい表情を浮かべた。それでも、国際連盟の審判員から直接「史上初の偉業」の認定を告げられると、柔らかな笑みが広がった。

 SPで使用したのは今年4月に急死したプリンスの名曲「レッツ・ゴー・クレイジー」。奇抜なファッションでも人気を誇ったプリンスをほうふつさせる白を基調とした華麗な衣装を身に着け「衣装や曲が出す雰囲気を音をまといながら演技をしたい」と軽快に演じた。激しいギターの旋律に合わせた滑りで観客の視線をくぎ付けにする場面もあった。

 連続ジャンプは4回転サルコーが1回転となり、3回転トーループは転倒した。「丁寧にやろうとしたけど、踏み切る時に体勢が崩れた」。左足甲のじん帯損傷で氷上練習ができない時期もあり、不安要素を抱えながらのシーズン初戦だったが、課題を再確認することになった。

 フリーにも組み込む大技は「もっときれいに跳べる。自分が目指すのはGOE(出来栄え点)で(最高の)3がつくループ」とさらなる完成度アップを目指す。五輪2連覇を狙う男の向上心は尽きることはない。

 ▼ハビエル・フェルナンデス(羽生と同じオーサー・コーチに師事)一生懸命(4回転ループを)練習しているのを見ていた。成功したということで、とてもうれしい。彼を見ていると信じられない気持ちになる。2回転かと思うくらいやすやすと跳ぶから。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2016年10月02日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム