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【岡崎真の目】羽生、失敗した後も丁寧な演技 五輪連覇へ“本気”感じる

2017年09月25日 09:30

フィギュアスケート

【岡崎真の目】羽生、失敗した後も丁寧な演技 五輪連覇へ“本気”感じる
「SEIMEI」の曲に乗って滑る羽生結弦 Photo By スポニチ
 【フィギュアスケート オータム・クラシック ( 2017年9月23日    カナダ・モントリオール )】 ジャンプの失敗が目立ち、フリー5位で結果的にはフェルナンデスに逆転を許した羽生だが、演技全体を通して見ると印象は悪くなかった。何より感心したのは、ジャンプで失敗した後も気持ちを制御して、プログラム全体を丁寧に演じきったところだ。
 例えば、静かな曲調で動きを激しくしづらいためレベルは3にとどまったステップ。一つ一つを丁寧に行って、GOE(出来栄え評価)による加点を引き出している。ミスが重なると抑えられがちな5項目の演技点で9点前後を得たことも審判に丁寧さが伝わった証拠の一つではないだろうか。

 改めて確認しておきたいのは、ジャンプはあくまでプログラムの要素の一つにすぎないということだ。これまでの羽生はノーミスの演技の中でもジャンプに焦点が集中し過ぎ、ジャンプ以外の部分に「余白」を感じさせることもしばしばあった。だが、前日のSPも含め、今季は明らかに違う。本気で五輪連覇を狙っていることを感じさせてくれるし、このままの方向性でジャンプの精度が高まれば「凄いことになる」という予感がしている。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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