日馬引退へ 暴行認め謝罪、警察が捜査 素手で20発超す殴打
2017年11月15日 05:30
相撲
事件は10月25日夜、鳥取市内での酒席で起きた。日馬富士が貴ノ岩の頭部をビール瓶で殴打。倒れた相手をさらに馬乗りになって20発以上も素手で殴り続けたという。出席者は「横綱の怒りはすさまじく、誰も止められなかった。貴ノ岩の頭からは血が凄く流れていた」と証言。酒席には白鵬や鶴竜の両横綱も出席していた。11月13日に日本相撲協会に提出された診断書は「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑いで全治2週間」。激しく殴打された事実を示していた。
日馬富士は3日目から休場を決めた。14日、日本相撲協会に「左上腕骨内側上果炎、左尺骨神経痛で約6週間の治療を要する見込み」との診断書を提出。それでも、初日から力なく2連敗していた理由は、ケガによるものだけではなかったことは明らかだ。
波紋は広がる一方だ。貴乃花親方が10月下旬、鳥取県警へ被害届を提出したことが判明。相撲協会は危機管理委員会を設置し、調査に乗り出すことを決めた。春日野広報部長(元関脇・栃乃和歌)によると、14日に伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)と貴乃花親方の双方から事情を聴取。今後も調査し、協会としての処分を検討するという。
鳥取県警はトラブルの有無など事実関係の捜査を進めており、日馬富士ら関係者から近日中に事情を聴くとみられる。傷害罪となれば、横綱の地位を保つことは難しい。かつて横綱・朝青龍は10年初場所中に都内の酒席で暴力事件を起こし、結局、騒動は収まらず責任を取る形で自ら引退を申し入れている。21年ぶりに全15日間の満員御礼が確実になった九州場所にも水を差した。各方面への影響は計り知れず、厳罰は必至。引退は避けられない状況となった。
【暴行問題の経過】
▼10月25日? 鳥取巡業中の懇親会で日馬富士が貴ノ岩をビール瓶で殴打
▼10月末 貴乃花親方が鳥取に移動し、被害届を提出
▼11月5日 体調不良を訴えた貴ノ岩が福岡市内の病院に入院。同9日に退院
▼11月10日 九州場所初日、2日目の取組編成会議で貴ノ岩の休場が報告される
▼11月13日 日本相撲協会に貴ノ岩の診断書=写真=が提出される。「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑いで全治2週間」
▼11月14日 日馬富士による暴行疑惑報道。日馬富士が謝罪し休場届を提出
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