日馬問題、場所後に全容解明へ 暴行現場にいた力士全員を聴取
2017年11月20日 05:30
相撲
大勢の報道陣が出入り口を取り囲んだ両国国技館。危機管理委員会の横綱への聞き取りは、午前10時すぎから始まった。メンバーは委員長の高野利雄氏(元名古屋高検検事長)と鏡山危機管理部長、さらに協会の顧問弁護士の3人が聴取に加わった。
終了したのは正午すぎ。日馬富士は午後0時20分頃、迎えの車に乗り込み国技館を後にした。高野委員長は「彼(日馬富士)は淡々と事実関係に沿って話をした。矛盾なく話していた」と印象を語った。既に警察の捜査が進められていることもあり、詳細な内容については言及せず。ビール瓶の使用に関しても不明確な部分があるため、今後の調査で明らかにしていく考えだ。
鏡山部長は聴取を終えるとその足で、九州場所が行われている福岡国際センターに戻った。理事長らへの報告を済ませた後、まだ取組が行われている午後5時すぎから会場内で会見を開き、「(日馬富士は)暴力を振るった事実は認めている。警察の捜査に支障を来さないように(聴取を)進めていきたい」と話した。協会が本場所の取組中にこうした会見を開くのは極めて異例。今回の問題について、文科省や政府内から協会の行動を注視する発言が出ていることなどから、関係官庁やファンに向けて迅速な行動をアピールする狙いもあったようだ。
当初、協会側は本格的な調査を場所後としていたが、高野委員長は「最終的になるべく早く報告する」と説明。また、暴行当時の状況について、証言者によって食い違いが生じているため、鏡山部長は「(本場所に)出場している力士については、場所後に聴取を行う」と現場に居合わせた力士全員から話を聞く方針を改めて明らかにした。
今回の件に関して15日以降はダンマリを決め込んでいた八角理事長(元横綱・北勝海)もこの日、鏡山部長の報告を受け、文書でコメントを発表。「できるだけ早く、事実関係を明確にすべく最大限の努力をいたします。再発防止の対策につきましても、協会の総力を結集して、講じていく所存です」と引き続き真相究明に当たる決意を強調していた。
▽危機管理委員会 日本相撲協会が不祥事の予防や発生した場合の適切な対応などを目的として12年に設置した。不祥事が起きた際には関係者への聴取などの調査を行い、協会への報告や処分案をまとめる役割を担う。協会の元外部理事の宗像紀夫氏(元東京地検特捜部長)が初代委員長を務め、16年に高野利雄外部理事が委員長に就任。力士出身者では尾車(元大関琴風)鏡山(元関脇多賀竜)春日野(元関脇栃乃和歌)の各理事もメンバー。
おすすめテーマ
2017年11月20日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
イーグルスが14季ぶりの8連勝 QBウェンツは2TD
-
NFL第11週2日目の成績
-
バイキングスが6連勝 QBキーナムが予想外の大活躍
-
ペイトリオッツはレイダースを下して6連勝 ブレイディー3TD
-
ビルズの新人QBピーターマンが屈辱的なワースト記録 前半でインターセプト5回
-
日馬富士「貴ノ岩の態度に腹が立ち殴った」 鳥取県警に説明
-
NFLグッデル・コミッショナーが要求する驚がくの再雇用条件 選手は猛反発
-
上原62位「手応えのある一年だった」 朴城ヒョンが賞金女王
-
【玉ノ井親方 視点】白鵬、引き出しの多さが強さの証
-
【岡崎真の目】インフル影響?宇野、後半“急に”らしくないミス連発
-
【砂村光信 視点】田村攻めのキック 松田とキャリアの差見せた
-
日馬問題、場所後に全容解明へ 暴行現場にいた力士全員を聴取
-
日馬の暴行現場 石浦の父と鳥取城北高監督も同席か
-
宮城野親方、愛弟子・白鵬の心情察す 証言を「信じている」
-
稀勢、休場危機!逸に完敗…4個目金星配給 進退問題浮上も
-
逸ノ城“拍子抜け”金星「いつもの横綱と違った 軽かった」
-
白鵬、年間最多勝争いトップに 史上最多44回目ストレート給金
-
貴景勝5連勝で2敗キープ 9日目はライバル阿武咲と激突
-
隠岐の海 7連勝で1敗死守「自信持っていけている」
-
沙保里“東京原石”JKを発掘 愛称は「おにぎりちゃん」
-
登坂、全日本出場目指すも厳しい状況 故障連鎖で万全程遠く
-
ジョセフJ完勝!指揮官辛口「50」点も仏戦“大物食い”予感
-
レメキ決定力アピール 完全復活2トライ「いい感じ」
-
松山“完璧”ツアー初エース「入っちゃえと思ったら消えた」
-
松山 悲願のメジャーVへ「パットがつながればチャンス増える」
-
遼 完全復活手応え27位「来週も優勝を狙っていく」
-
優作 賞金王争い詰めき切れず「伸ばしたかったけど…」
-
ケプカぶっちぎりV!ウッズ超え 大会史上最多の9打差
-
愛、4年ぶり日本人女王に前進!最終戦単独6位以上で戴冠
-
申ジエ逆転V 賞金女王ほぼ消滅も「最後まで諦めない」
-
史果、奈紗ら10人が初シード獲得 佐伯、江里菜らが喪失
-
佐伯 賞金シード喪失も「ステップアップして帰ってくる」
-
上原54位に後退 今季最終Rは「アンダーパーで回りたい」
-
小林潤志郎がW杯開幕戦V!ジャンプ男子に“第4の男”登場
-
宇野、苦闘2位ファイナル「全然達成感ない」転倒もフリー1位
-
三原、連続4位でファイナルならず 復調へSPノーミス
-
15歳・白岩 収穫いっぱい6位「また一つ階段を上がった」
-
ショートトラックリレー、男女ともに平昌切符 男子は3大会ぶり
-
土屋が男子1万メートルで日本新 自身の記録を0秒06更新
-
バド山口、快勝でSS4度目V 格下相手も「向かっていった」
-
川内 ハーフマラソンで箱根戦士と闘走「気迫乗り移ってきた」
-
木村が日本新でV パラ競泳日本選手権 男子100Mバタ