湯浅 メダルへ“2つの有利” ベテランの経験活かせるコース&雪面
2018年02月22日 09:50
アルペンスキー
確かに今季の湯浅はW杯でポイント(上位30位)を挙げておらず、直前に膝の軟骨除去手術を受けたマイナスポイントもある。だが、五輪3大会目のベテランが、ここ一本に絞って調整したことは事実。コンディショニングは問題ないと思う。そして、平昌のコースには2つ、湯浅に有利なポイントがある。
(1)急斜面主体のコース
技術系と言われる回転は急斜面と緩斜面のセクションで構成される。比較的体重の軽い日本選手が苦手とするのは、スピードを失いやすい緩斜面だ。今回のコースは急斜面が主体。5つのウエーブ(うねり)がある急斜面は攻めるポイントを戦略的に決めていく必要があるが、34歳のベテランは経験十分。持っている“引き出し”も生きる。
実際、湯浅がW杯で表彰台に立ったことがあるマドンナディカンピリオ(イタリア)やトップ10に4度入ったシュラートミング(オーストリア)は今回に似た形状だ。現代の短いスキーでは、いかにスキーの先端をゴール側に向け続け、減速を回避するかがポイントとなるが、この技術は湯浅の最も得意とするところだ。
(2)雪面状況が変わりにくい完璧な設営
アルペンスキーでは滑走順が大きなポイントとなるのが通例。何人も滑走したあとは、雪面が荒れがちで、失敗の原因にもなる。ところが、今大会はきめの細かい人工雪と、低い気温のおかげか、条件が変わりづらい。これはW杯のポイントが少なく、滑走順が遅い選手にとっては朗報だろう。湯浅ももちろん、その恩恵を受けることになる。
細かい要件だが、最近の日本アルペン界は五輪出場選手が少なかったが、今回は男女合わせて4選手でチームを組めた。リーダー格の湯浅は気合も入るだろう。ぜひ意地を見せてほしい。 (88年カルガリー、92年アルベールビル、94年リレハンメル五輪アルペンスキー代表)
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