宇野、逆転連覇 気迫のフリー全体トップ SP転倒の「悔しさぶつけた」

2018年10月29日 05:30

フィギュアスケート

宇野、逆転連覇 気迫のフリー全体トップ SP転倒の「悔しさぶつけた」
2連覇を果たした宇野 Photo By 共同
 【フィギュアスケートGPシリーズ第2戦スケートカナダ第2日 ( 2018年10月27日    カナダ・ラバル )】 男女のフリーが行われ、男子では宇野昌磨(20=トヨタ自動車)が全体トップの188・38点を叩き出し、合計277・25点で逆転優勝を飾った。転倒の影響で2位だったショートプログラム(SP)から挽回し大会2連覇を果たし、GPシリーズ通算4勝目を挙げた。女子ではSP3位の山下真瑚(15=中京大中京高)が136・76点で合計203・06点の2位。GPシリーズ初挑戦で表彰台に立った。
 演技終了直後に肩で息をするほど気迫のこもった演技だった。宇野は今季のフリー曲、ベートーベンの「月光」を力強く演じ、逆転で表彰台のトップに立った。大会2連覇にも「湧き上がってくるものは何もない」と涼しい顔だったが、「最初から100%の力を出し切った」と振り返った。

 前日のSPで転倒。「悔しさをぶつけた」4分間だった。冒頭の4回転サルコーで回転不足も、続くフリップ、トーループの4回転を完璧に成功。SPで失敗した後半のトリプルアクセルは「どんなジャンプになっても絶対に降りてやる」と強い気持ちで着氷した。188・38点は今季の自己最高得点。2位に18点以上の差をつける圧倒的な内容で逆転した。

 平昌五輪で銀メダルを獲得し、さらなる進化を目指す。「今年は特に自分や周りの点数、結果を気にしてない。僕は自分のやりたいことをやりたい」。6月下旬から2週間、モントリオールでスケーティング技術と表現力を磨き、8月にはシカゴでジャンプに特化した強化合宿で体をいじめ抜いた。オフシーズンのケガもなく「練習に集中できたのかなと思います」と手応えを語っていた。

 初制覇を狙うGPファイナルに近づいたが、スタミナの切れた終盤のミスが恨めしい。「フリーのノーミスが昨季からない。課題がある試合が多いので、そういうのがない試合を今季中にしたい」。収穫よりも課題に目を向けた宇野には、まだまだ無限の可能性がある。

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