【船木和喜の目】リラックスしている陵侑 ライバルたちは“負の連鎖”

2019年01月14日 09:30

ジャンプ

【船木和喜の目】リラックスしている陵侑 ライバルたちは“負の連鎖”
船木和喜 Photo By スポニチ
 【ノルディックスキーW杯ジャンプ男子個人第12戦 ( 2019年1月12日    イタリア・バルディフィエメ ヒルサイズ=HS135メートル )】 W杯の6連勝は本当に凄いことだが、現在の陵侑やライバルの状態を分析してみれば、3つのポイントで「当然」と言える。
 (1)まずは、陵侑自身の状態が非常にいい。中1〜2日で試合を繰り返すジャンプ週間に比べれば、4〜5日の調整期間がある通常のW杯は、楽に感じた部分もあるはず。試合のリズムが変わっても、自らのリズムは崩れていなかった。

 (2)戦略もはまっている。現在のルールでは、チーム判断でスターティングゲートを下げ、助走スピードを抑えることができる。下げれば、加点も得る。私がW杯を転戦していた時代は運営側が決めたゲートから飛ぶしかなく、飛距離が伸びすぎる危険を感じることもあり、結果的にジャンプを崩すケースもあった。陵侑は現在のルールを上手に使っており、試合を「自分の流れ」に引き込んでいる。

 (3)ライバルたちが負のスパイラルにはまっている感がある。ジャンプ週間が終わり、欧州選手は自国で調整してきたはず。それでも差は詰まらず「何かを変えないと」と焦りも出てくるだろう。試合ごとに自信をつけ、開く点差でリラックスして飛べる陵侑とは対照的で、流れはどんどん陵侑に引き寄せられている。(98年長野五輪2冠)

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