20キロ競歩の世界記録保持者・鈴木 50キロデビュー戦でいきなり日本新V
2019年04月15日 05:30
陸上
15年3月の全日本競歩能美大会で、1時間16分36秒の世界記録を樹立。その後は股関節痛など故障に苦しみ、17年10月には強化費の不正申請で6カ月の資格停止処分を受けた。昨年5月に2年9カ月ぶりに公式戦復帰したものの、先月の全日本能美大会は4位で20キロでの世界陸上代表が消滅。翌日、ジョギングしている際に50キロ出場を決断した。「若手の台頭で選手層が厚くなりすぎている。その日の調子で結果も左右されるバクチ勝負になりやすい」20キロ以外で、東京五輪出場の選択肢を増やすためだった。
「自分の目標は東京五輪で金メダル」と言い切る。世界陸上は五輪への近道だが、万全の状態で東京を迎えるために回避する可能性も明かした。「最大の問題は深夜にレースがあること。夜中に4時間近く歩くのは人間のリズムにはそぐわないし、1日でもダメージが残る。日差しとか、東京五輪の想定にもならない」。自身は20キロのスペシャリストという自負もある。「50キロの才能もあったんだなと思う。でも、20キロが好き。いろんな葛藤がある」。復活のベテランが新たな悩みを抱えた。
◆鈴木 雄介(すずき・ゆうすけ)1988年(昭63)1月2日生まれ、石川県能美市出身の31歳。辰口中で本格的に陸上を始め、3000メートル競歩、5000メートル競歩で中学最高記録をマーク。小松高では世界ユース1万メートル競歩銅メダルを獲得。15年の全日本競歩能美大会では1時間16分36秒の世界新記録をマークして優勝した。世界選手権は20キロ競歩で09年大会から4大会連続で出場。12年ロンドン五輪は36位だった。1メートル71、58キロ。
《世界選手権3枠確定も鈴木辞退なら川野有力》世界選手権では3位以内の日本人最上位が東京五輪代表に決まる。代表には既にアジア大会金メダルの勝木(自衛隊)、昨年10月の全日本高畠大会で日本記録を出した野田が内定し、鈴木で3枠が埋まるはずだった。日本陸連は5月中旬に選考委員会を開く予定で鈴木はそれまでに態度を決める方針。辞退すれば、日本学生新記録で今大会2位に入った川野も有力候補に浮上するが、「選ばれたら金メダルを目指したい」と意欲的だった。
▼4位荒井広宙 完全に力不足。35キロ過ぎから何回か吐いてコンディションもダメだった。(20キロの選手たちのスピードは)後半までもつのかと思ったが、凄い。常識を覆された。(世界ランキング2位も世界選手権代表は絶望的)
おすすめテーマ
2019年04月15日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
バドミントン桃田賢斗が帰国 五輪選考レース前に痛感「研究されている」
-
ウッズ 14年ぶりマスターズ制覇!最終日逆転「想像もしていなかった」
-
宇野、自身最難関プログラム挑戦 来季フリー4回転は「5本やりたい」
-
紀平、SP振り付けをボーン氏に依頼 平昌五輪で羽生のフリー担当
-
坂本、来季3A挑戦へ ロシアのジュニア勢“昇級”に「恐ろしい」
-
刑事、体力アップを最優先 フリーで4回転ジャンプ3本挑戦へ
-
松山、伸ばせず通算3アンダー 不完全燃焼のまま終戦
-
ウッズ、沸かせた!!20メートルパットぴたり 最終日逆転で頂点
-
金谷、最終日崩れ78 松山以来2人目のローアマ獲得ならず
-
【中嶋常幸 密着オーガスタ】“タイガー・ラック”起きるのもウッズらしさ
-
小平 後退もショットに自信「そこは間違っていなかった」
-
熊谷、大健闘4位 通算12戦目で初賞金330万円獲得
-
申ジエ 逆転Vで賞金トップ 日本勢開幕5連勝でストップ
-
武尾 女子初のマンデーV逃す それでも自己最高2位喜ぶ
-
織田、単独首位から逃げ切りV 2位に比嘉 岐阜OP
-
荒磯親方 地元ファンに感謝と抱負「横綱、大関を育てられるように」
-
寒冷予報一転…川内「私のアドバンテージはほぼ無いに等しい」
-
20キロ競歩の世界記録保持者・鈴木 50キロデビュー戦でいきなり日本新V
-
松永、超ハイペースも…足裏のまめつぶれ35キロ過ぎで棄権
-
昨年3位・太陽誘電、白星発進 大黒柱の藤田が投打に活躍
-
桃田、男子単逆転V 女子単の奥原は準優勝 複はアベック制覇
-
パナ、連勝で優勝決める 日本リーグ時代含め2季連続7度目
-
かすみがうらマラソン 男子・上條、女子・藤沢、盲人の部・勝丸がV