素根が連覇、朝比奈に5連勝 初の個人戦世界選手権代表
2019年04月22日 05:30
柔道
前半は体格と力で勝る朝比奈が試合をリード。2分21秒、先に指導2となり追い込まれてスイッチが入ると、徐々に主導権を引き寄せた。得意とする担ぎ技や大内刈りを繰り出し、最後は不完全ながら内巻き込みで畳に転がし、反則勝ちで勝負あり。「調子がそんなに良くない中、相手を冷静に見て勝ち切れた」と振り返った。
延長4分すぎには、それまで見せなかった右の袖釣り込み腰で相手を慌てさせ、勝利への流れをつくった。素根自身は「普段から練習でやっている」と事もなく言ってのけたが、最重量級選手では考えられない引き出しの多さが強みだ。4月から指導する環太平洋大の古賀稔彦総監督も「軽量級並みのスピードや器用さを持っている。男子を相手に真剣な練習をして、本物のスタミナを付けたのを延長戦で発揮している」と舌を巻いた。
準決勝でも先に指導2を取られるなど課題もあるが、古賀総監督が「完成度は60%くらい」という中で、9連覇した塚田真希(現女子代表コーチ)以来の連覇。世界選手権でも「前に前に出て、気持ちも前に出して最後まで一本取りにいく」と素根。平成最後の大会を制し、令和最初の五輪へと突き進む。
◆素根 輝(そね・あきら)2000年(平12)7月9日生まれ、福岡県久留米市出身の18歳。7歳から柔道を始め、中3で出場した世界カデ選手権70キロ超級を制覇。16年4月に福岡・南筑高に進学し、17年に全日本選抜体重別選手権を初制覇。昨年は全日本女子選手権、アジア大会、ワールドマスターズなどを制覇した。4月に環太平洋大に進学。1メートル62、110キロ。左組み。得意技は担ぎ技。
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