堀米“不死鳥”V!ケガ&敗退危機W崖っぷちから五輪予選初制覇
2019年07月30日 05:30
スケートボード
崖っ縁から“鬼門”を突破した。準決勝では序盤は順調に得点を伸ばしたが、一発技を争う「ベストトリック」の3、4回目で転倒して、決勝進出圏外へ。追い込まれて迎えた最終5回目、難しい動きを詰め込んだ独創性の高い技で8・9点のハイスコアをマークし、一気に2位に浮上して、決勝に駒を進めた。
8人で争う決勝では、前足で踏み切り270度回転してからレールにボードを滑らせる大技「ノーリー・バックサイド270ノーズスライド」で、9・4点のハイスコアをマーク。「人があんまりやらないようなトリックを練習しているんで、そういうところを見てもらえるとうれしい」。ライバルの追随を許さないハイリスクなトリックを決め、貫禄を見せつけた。
新種目として実施される東京五輪の開幕まで1年を切った。カウントダウンが進む中、重圧を受け入れて前進を続ける。「プレッシャーは、いつもあるんで。プレッシャーを自分のベストなコンディションに変えられるかって感じ」と言う20歳は、「五輪に出られたら、やっぱメダルを狙っていきたい」と気合十分。来夏、熱い滑りでTOKYOの主役になる。
▽東京五輪のスケートボード 新種目として「ストリート」と「パーク」の2種目が初めて実施される。出場枠は両種目男女各20人で、1カ国最大3人。20年世界選手権の上位3人が出場権を獲得し、残りの選手は世界選手権やSLS、デュー・ツアーなど指定大会によるワールドスケートの五輪ランクで決まる。
◆堀米 雄斗(ほりごめ・ゆうと)1999年(平11)1月7日生まれ、東京都江東区出身の20歳。父の影響で6歳でスケートボードを始め、17年から米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊に拠点を移した。スタンスは、右足が前に出るグーフィー。1メートル70、45キロ。