競泳界で注目の旬な男! 松元克央、東京五輪で“頂点ガツオ”に!
2019年08月07日 15:28
水泳
そのW杯東京大会は本命種目の200メートル自由形で1分47秒95の4位。疲労から思うようにタイムが伸びず「今日は微妙ガツオですね」と苦笑いした。直後に、飛躍のシーズンのラストレースだったこともあり「締めくくったので、締めガツオでお願いします」と笑顔で修正。結果が出た時はもちろん、思うような成績を残せなくても“カツオ語録”を繰り出す姿勢にプロ意識がにじんだ。
魚のカツオはスズキ目・サバ科に属するが、松元は鈴木陽二コーチ(69)に師事する。88年ソウル五輪100メートル背泳ぎ金メダリストの鈴木大地氏(現スポーツ庁長官)を育てた名伯楽で、過酷な練習で知られる。松元は世界選手権で銀メダル獲得直後に「まぁまぁだな」と言葉をかけれ「鈴木先生は金メダルじゃないと心の底からは喜んでくれないと思う。来年は金メダルをとって、心の底から喜ばせたいと思う」と誓った。
戦国時代にはカツオは「勝男」、鰹節は「勝男武士」と漢字をあて武士の縁起物とされた。織田信長が産地から離れた清洲城や岐阜城にカツオを取り寄せて家臣に振る舞った記録もある。松元が鈴木コーチのもと、鰹節ばりに身を削るような努力を積み重ねた時、東京五輪での錦松梅、いや、金メダルも見えてくる。(記者コラム・木本 新也)