賞金女王は鈴木愛!渋野上回った“意地と誇り”5位で戴冠「ホッとしている」
2019年12月02日 05:30
ゴルフ
スタート前。「ドキドキだった。もしかしたら(賞金争いで)負けるかもしれない」と不安がよぎった。追い上げる渋野は優勝が絶対条件。その可能性がある限り追われる鈴木も逆転阻止に死力を尽くすしかなかった。
通算1アンダーで迎えた9番パー5。反攻の口火を切った。「ずっとパットが入らなかったので、とにかくピンを攻めて近くに寄せてチャンスをつくろうと思った」。残り225ヤードから3Wで2オンさせてバーディー。10、11番はともにウエッジで2メートルに寄せ、3ホール連続でスコアを伸ばした。さらに13、17番も取り通算5アンダー。前半にスコアを伸ばせなかった渋野にプレッシャーをかけた。
大会前。「7つも勝って(賞金争いに)勝てないなんて、こんな人いる?」と自らに問いかけた。もちろん答えは「ノー」。女王への強い思いを支えたのは誰よりも豊富な練習量だ。2日目も、3日目も暗くなるまで練習グリーンでパットを転がした。「渋野さん、申ジエさんに勝てるところは練習量だけ。(2人以外の)誰かに勝ってもらいたいと思ったが、諦めずに自分が優勝する気持ちでボールを転がした」。逆転優勝こそならなかったが、その執念が女王の座を引き寄せた。
「ケガ(左手首、左手親指)で4試合休んで考えも変わった」。その間ゴルフの記事や映像を一切目に入れず、約2週間、人生で初の一人暮らしも経験した。「何でも当たり前じゃない、全てにありがたみを感じた」。ゴルフが楽しくなったという実力者は11月、3週連続優勝でタイトルへ突き進んだ。
来季は海外メジャーを中心に積極的に世界に挑む。目標は20年東京五輪。「ぜひ出たいが意識しすぎず、いい成績を残せば出られると考えたい」。同じく五輪を目指す渋野との争いは来季も続く。
【愛の言葉 喜怒哀楽】
★11月24日(大王製紙エリエールL最終日)優勝した渋野に1打及ばず2位。史上初の4週連続優勝を逃すも「(4週連続を)狙っていってこんだけの成績を残せる人はいない」。
★同28日(LPGAツアー選手権リコー杯初日)3アンダーで迎えた15番パー4のティーショットで、キャディーが風を読み間違え。「私のミスじゃないだけに、何とも言えない。(キャディーに対して)取り返せよっ、て感じかな」。
★11月29日(同2日目)首位と8打差となり、逆転Vが厳しい状況に。賞金女王を争う渋野が優勝圏内におり「誰か違う人に優勝してほしい」。
★11月30日(同3日目)今大会初のアンダーパーとなる70をマーク。首位と6打差になり「(1カ月前は)申ジエさんか渋野さんが勝つと思っていた人がほとんどだと思うので、いい意味で期待を裏切って賞金女王を獲れたら」。
★12月1日(同最終日)2年ぶりの2回目の賞金女王に輝き「私も人間なので人のスコアも気になった。下から上がってくる怖さを味わっているので、不安だった」。
おすすめテーマ
スポーツの2019年12月02日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
【砂村光信 視点】FWのスクリューパスが「ニューメイジ」象徴
-
賞金女王は鈴木愛!渋野上回った“意地と誇り”5位で戴冠「ホッとしている」
-
渋野 賞金女王あと一歩も“スマイル締め”神様が与えてくれた試練「1位はまだ早いと」
-
渋野 反省“軽井沢の3パット”…年内の目標は「ポケモンを全クリ」!?
-
申ジエ 女王逃すも金字塔!平均ストローク史上初60台「自分を褒めたい」
-
古江 一時首位も後半伸びず2位「来年はチャレンジの一年に」
-
イ・ボミ 5連続ボギーで後退5位も来季へ手応え オフにソウルで挙式
-
石川遼 逆転賞金王消えた…2週連続Vならずも「いいシーズンだったな」
-
賞金王の行方は?ノリス2位で追走も今平の優位変わらず
-
来季の男子賞金シード選手が確定 中西ら11人が初シード
-
明大 紫紺の“ONE TEAM”で全勝栄冠! 無敗同士の伝統の一戦、早大を5T圧倒
-
明大 BK勢も躍動!ダメ押しトライの山村「自信になった」
-
早大 後半無得点で完敗…斎藤主将ガックリ「自分たちのミスで」
-
森ひかる 日本初の世界一で東京五輪切符!「やばい!やばいです!マジ!?」
-
土井畑知里 堂々銀メダルもわずか0.6差…五輪お預け
-
堺亮介 納得の演技で男子五輪代表1号「持っている力は出せた」
-
藤本拓 日本人トップ2位も五輪切符ならず…今後は「監督と相談して」
-
佐藤悠基 27キロで脱落「ペースにハマらなかった」 川内は12位
-
桃田、全日本“無敵”連覇 世界ツアー10勝の実力魅せつけた!
-
ナガマツ“最激戦区”女子ダブルス制す 五輪選考レースへ加速
-
奥原 進化の戴冠「現状維持では勝てないし、変化は恐れない」
-
“二刀流”渡辺、2年ぶりの“2冠”達成 2種目で五輪出場狙う
-
炎鵬、トラウマ克服! 1年ぶりに巡業で実戦稽古 白鵬驚き「どうした?」
-
近大・谷岡、初のアマ横綱!同大18年ぶり快挙もプロには進まず
-
日大アメフト部、下部L全勝優勝で「TOP8」復帰 宮川「感謝しかない」
-
空手 形女子の清水希容ら3人が五輪代表入り確定
-
張本 日本男子初のW杯銀メダル!準決勝ではリオ五輪覇者撃破
-
藤井快 スポクラ男子複合V!27歳の誕生日を自ら祝った
-
見延 日本勢初の年間1位で表彰「さらなる高みを目指す」
-
JX-ENEOS女子、滋賀銀行に圧勝で8強進出 7連覇へ視界良好
-
男子1500メートル決勝で18歳・林伊吹が3位 ショートトラックW杯
-
小林陵侑、伸びず6位 タンデが連勝 W杯ジャンプ男子個人第2戦
-
男子・飯野、女子・兼重が優勝 MINATOシティハーフマラソン