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森ひかる 日本初の世界一で東京五輪切符!「やばい!やばいです!マジ!?」

2019年12月02日 05:30

トランポリン

森ひかる 日本初の世界一で東京五輪切符!「やばい!やばいです!マジ!?」
<トランポリン世界選手権>女子個人決勝、忍者のポーズで登場する森ひかる(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 【トランポリン世界選手権最終日 ( 2019年12月1日    有明体操競技場 )】 個人の男女決勝が行われ、女子は森ひかる(20=金沢学院大ク)が55・860点をマークして金メダルに輝き、20年東京五輪の代表に決まった。同種目では男女通じて日本初の世界一となった。土井畑知里(25=三菱電機)も銀メダルを獲得。男子は堺亮介(22=星稜ク)が5位で五輪代表となり、海野大透(19=静岡産大ク)は6位だった。
 名前の通り、森が大舞台で光り輝いた。今大会、得点を待つスペースは日本仕様の畳。土井畑の得点を上回って、夢切符が決まった瞬間、畳から跳び上がった。最終演技者の中国選手が不発に終わって金メダルが決まると、今度はフロアで歓喜のジャンプだ。

 「やばい、やばいです。マジ!?って感じ。信じられない。やばいです!」

 決勝で日本人最上位なら五輪切符。「絶対に私が(切符を)獲る」という強い意志だけでなく、「落ち着いて最高の演技を」と冷静に自分を見つめてトランポリンの上に立った。「いい演技を出すことはできなかった」と完璧な出来ではなかったが、会場に駆けつけた友人の声援にも背中を押され、大きなミスなく完遂した。

 13年の全日本選手権を史上最年少の14歳で優勝。さらに強くなるため高校1年の秋、都内の高校からトランポリンが盛んな石川の高校に転校した。「環境に慣れるのが苦しくて。地元に帰りたかった」。泣いた夜は数え切れない。つらい時、癒やしになったのは愛犬との時間。競技にもつながる「ジャンプ」と名付けられたトイプードルが、跳ぶための活力を与えてくれた。

 明るいキャラクターだが、ここ1カ月は重圧から眠れない日々を過ごした。弱い自分と世界のライバルに勝って、世界の頂へ。「私はバカですし、何もできない。トランポリンしかない。ここまで頑張ってきて良かった」。約9カ月後、同じ会場で夢舞台が待つ。「最高の舞台で、最高の演技をしてメダルを持って帰ります!」。森は、再び光り輝く。日本トランポリン初となる、五輪の表彰台で。

 ▽20年東京五輪への道 個人のみの実施で出場枠は男女各16(各国・地域最大2)。世界選手権で決勝進出の8人で各国・地域最大1の出場枠を獲得し、女子の森と男子の堺は、日本協会が定める「決勝で日本人最上位」の基準をクリアして代表に。残りは19―20年W杯シリーズのランク上位(現時点で男子は岸が7位、外村が11位、女子は宇山6位、土井畑9位)や大陸選手権で決まる。

 ◆森 ひかる(もり・ひかる)1999年(平11)7月7日生まれ、東京都出身の20歳。14歳で13年全日本選手権を史上最年少制覇。昨年のジャカルタ・アジア大会で銀メダル、世界選手権のシンクロナイズドで日本女子初の金メダル。金沢学院大ク。1メートル59、51キロ。

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