男子ダブルス遠藤・渡辺組、全英OP日本勢初V!世界1位撃破で歴史に名を刻んだ
2020年03月17日 05:30
バドミントン
後衛からの強打、巧みなネット前でのさばきなど変幻自在に攻めてくる相手に、何度もレシーブを上げてチャンスを待った。最終ゲームは18―19からの逆転劇。16年リオデジャネイロ五輪に出場した早川賢一とのコンビで過去3度決勝に進みながら優勝を逃した遠藤は「説明できないくらいうれしかった」。当時の映像を動画サイトで見ていたという渡辺と固く抱き合った。
ペア結成はリオ五輪後。渡辺は「僕が遠藤さんにずっとくっついて、私生活でも一緒に過ごすこともある」と経験豊富なパートナーから多くを学んだ。年齢差はあっても、決勝前日に携帯型ゲーム機で楽しむほど距離感は近い。遠藤のむちゃぶりに渡辺が応え、日本代表団を笑わせることもある。濃密な時間が、あうんの呼吸を生む。
前回の五輪イヤーだった16年、日本勢ではこの大会を制した女子シングルスの奥原、同ダブルスの高橋、松友組は本番でもメダルを獲得。格好の前哨戦を制して金メダルの有力候補に名乗りを上げた。渡辺は出場を確実にしている混合ダブルスとの“Wメダル”も視野に入った。
新型コロナウイルスの感染拡大によりワールドツアーは中断。先行きは不透明だが、2人は自信を深めて帰国する。「これをいい自信にして、もっと上げていかないと」と遠藤。夢舞台へ、感覚を研ぎ澄ませ続ける。
▽バドミントン東京五輪への道 4月28日付世界ランキングに基づいて決まる。各国・地域の最大出場枠は「2」で、ダブルスは8位以内に2組入れば最大枠を得る。五輪選考に限ったランクは19年4月末を始点とした国際大会で高ポイント10大会分。10日付の五輪選考に限った世界ランクは園田、嘉村組(トナミ運輸)が4位、遠藤、渡辺組が5位。全英オープンを反映させた17日発表の最新ランクでは遠藤、渡辺組が上回る見込み。日本勢は2枠確保を目指している。
◆遠藤 大由(えんどう・ひろゆき)1986年(昭61)12月16日生まれ、埼玉県出身の33歳。小松原高―日体大を経て09年4月に日本ユニシスに入社。早川賢一と組み、16年リオデジャネイロ五輪男子ダブルス5位。同五輪後から渡辺と組み、18、19年ツアーファイナル準優勝。19年アジア選手権優勝。趣味は読書、映画観賞。1メートル72、72キロ。利き腕は右。血液型AB。
◆渡辺 勇大(わたなべ・ゆうた)1997年(平9)6月13日生まれ、東京都杉並区出身の22歳。福島・富岡高(現ふたば未来学園)時代は15年の高校選抜、総体でシングルス、ダブルスとも優勝。同高で1学年上の東野と混合ダブルスを組み、18年に全英オープンを初制覇。男子ダブルスでは16年9月から遠藤とペアを組み、わずか3カ月で全日本総合選手権大会準優勝。1メートル67、56キロ。利き腕は左。血液型B。
おすすめテーマ
2020年03月17日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
五輪国内聖火リレー 新型コロナ感染拡大防止策発表 観覧中止、消毒など呼び掛け
-
モリナリ 五輪延期訴え「健康第一でスポーツはその次」、18年全英オープン覇者
-
スポーツ庁 20年度以降見据えアスリートのキャリア形成支援施策発表
-
クリス・リードさん急逝にフィギュア界衝撃 荒川静香さん「言葉見つかりません」織田信成氏も…
-
幕下・納谷 2場所ぶり勝ち越し「4番でいいとは思っていない」
-
フィギュアスケート クリス・リード氏が急逝 30歳 米デトロイトで15日に心臓突然死
-
千代丸 PCR検査は陰性 春場所は継続 鏡山危機管理部長「蜂窩織炎だった」
-
かすみがうらマラソン中止 新型コロナ感染拡大で
-
佐合、染谷が五輪代表確定 空手のPL大会中止で
-
競泳・萩野公介 スペイン高地で星を見つめ――悩める元王者は答えを探す
-
追悼連載~「コービー激動の41年」その30 優勝後に直面したまさかの大事件
-
【玉ノ井親方 視点】碧山、突き押し相撲貫けば…何かが起きる可能性も
-
【小椋久美子の目】優勝への信念と意地見えた遠藤 混合ダブルスの経験が生きた渡辺
-
千代丸、力士初コロナ検査 感染確認なら春場所打ち切り…高熱3日連続「蜂窩織炎」の疑いも
-
碧山 母国にささぐ勝ち越し コロナ心配ブルガリアに初賜杯で“吉報”届ける
-
琴奨菊 武蔵丸に並んだ史上8位幕内706勝!幕内最年長36歳「若さが欲しい」
-
朝乃山 逆転で鬼門突破!大関昇進目安まで「あと5勝」
-
隆の勝 自己最速9日目で勝ち越し!次なる目標は「2桁勝利」
-
白鵬 貫禄全勝キープ「引っ張っていけるよう千秋楽まで一番一番」
-
男子ダブルス遠藤・渡辺組、全英OP日本勢初V!世界1位撃破で歴史に名を刻んだ
-
女子ゴルフ第4戦も中止…遠い国内ツアー開幕どうなる東京五輪代表選考
-
聖火ランナーのマスクOK 観戦自粛など具体的方針を17日にも発表
-
IOCバッハ会長、五輪予選対策でIFなどと緊急電話会議
-
IOCコーツ調整委員長、五輪開催可否「判断期限設けず」
-
英陸上選手リアモンス 東京五輪の延期要望「21年か22年でもいい」
-
パワーリフティング宇城元、新型コロナで“視界不良”も3度目パラ目指し集中「スイッチ切れないように」
-
ラグビーTL、薬物休止に選手異例の反論「他の選手にプレー機会を与えられるべき」
-
NBA 6月再開目標 五輪期間を利用し8月も開催で調整 八村の代表ピンチ?
-
NBA選手、SNSでファンにメッセージ ゴベアは反省「今回の件に真剣に向き合うべきだった」
-
佐藤誠喜さんが優勝「信じられない!」 スポニチゴルフサーキット決勝大会