聖火はやってきたけれど…IOCバッハ会長、通常開催諦めた!?東京五輪「違うシナリオ」初言及
2020年03月21日 05:30
五輪
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これまでは五輪開催の是非について、ドイツ公共放送ARDが現地時間の12日に報じた番組で「世界保健機関(WHO)の助言に従う」と述べているが、中止や延期を否定してきた。今回も「中止は議題にない」とし、延期や無観客など具体的なシナリオには踏み込まなかったが、延期はあり得るとも読み取れる注目発言だった。
安倍首相が、16日夜に行われたテレビ電話によるG7首脳会議で「完全な形での開催を目指したい」と表明したが、時期には触れない形での発言で、延期の可能性も取り沙汰されている。バッハ会長は「臆測を始めるのは拙速」と強調。WHOや、IOC作業部会の現状分析に耳を傾けながら「状況を注視している」という。最終的な決断を示す期限に関しては「事態が明日どう進展しているか、誰も分からない」と示さなかった。
しかし、延期による財政的な影響に関しては「リスクマネジメントポリシーと保険があるので、将来の五輪に向けた活動を続けることは可能。IOCに資金難の問題はない」と指摘。今夏の開催が1年ないし2年延期になって巨額の放送権収入が先送りされる事態になっても、問題はないとの認識を示した。
この発言に関し、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は、聖火到着式が行われた航空自衛隊松島基地で「今の時点で大きな方向転換はないと考えている。いろいろなケースを想定するのはどの組織でもあり得る」と発言。大会組織委員会の遠藤利明副会長は「IOCもこちらに一切話をせずに方針を変えることはない」とした一方で「マラソンの時みたいなことがあるからね」と苦笑する場面も。IOCの強権発動でマラソン会場が東京から札幌に変更となった例もある。
聖火の日本到着に関し、バッハ会長は「我々が入り込んだ(新型コロナ感染拡大の)トンネルがどこまで続いているのか分からないが、五輪の聖火が出口を照らす光となることを願っている」と訴えた。しかし、皮肉にも真意が見えない発言が東京五輪の行方を視界不良にしている。
《80年に自らはボイコット経験 選手の気持ち「分かる」》バッハ会長はフェンシングの西ドイツ代表として76年モントリオール五輪金メダルを獲得した一方で、80年モスクワ五輪のボイコットを経験。現在の選手が直面する不安な状況に「経験しているから気持ちはよく分かる」と話した。「選手にとって最悪なのは不確かなことで練習を乱されること」と指摘。18日に選手代表220人と意見交換した際は「全ての質問に答えがあると装うことはできなかった」と胸の内を明かした。
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