失われる高校最後の夏…インターハイ、史上初の中止 連盟首脳「断腸の思い」

2020年04月27日 05:30

スポーツ

失われる高校最後の夏…インターハイ、史上初の中止 連盟首脳「断腸の思い」
テレビ会議システムでの記者会見する全国高等学校体育連盟の岡田正治会長(代表撮影) Photo By 代表撮影
 全国高等学校体育連盟(全国高体連)は26日、ウェブ会議による臨時理事会を開き、新型コロナウイルス感染拡大を受け、今夏に東北から九州の21府県で分散開催される予定だった全国高校総合体育大会(インターハイ)の中止を決定した。1963年に始まった同大会の中止は史上初めて。
 無観客や規模縮小なども検討したが、競技中だけでなく移動や宿泊による感染リスクが大きく、選手や大会役員らの安全、安心を最優先に考慮して苦渋の決断を下した。記者会見した奈良隆専務理事は「断腸の思い。本当に大きな判断で、申し訳ない気持ちでいっぱい」と述べた。

 同時に、高体連は中止の代替案として、安全に部活動が実施できる状況になった場合、最終学年の生徒が成果を発揮できる場や大会の設定などを各都道府県の高体連に要望する方針も固めた。

 サッカーやバスケットボール、バレーなどは冬に全国舞台が控えるが、多くの3年生にとってはインターハイを最後に引退する集大成の場で、大学進学を考える選手にとっては大事なアピールの機会がなくなった。都道府県レベルでは3年生だけの記録会を実施して大学の推薦枠の資料にできないか検討する「救済策」の動きも一部である。また、今夏に東海地方で予定される全国中学校体育大会(全中)も中止の方針となっている。

 ▼陸上桐生祥秀 今の中高生になんて声を掛けたら元気が出るのだろう。自分に今できることはコロナが収まり大会が開始した時に、元気な姿をみんなに見せることだと思っています。

 ▼日本フェンシング協会太田雄貴会長 インターハイを目標に頑張ってきた選手たちの気持ちは痛いほどよく分かります。一方で競技を通じて学んだことは多いと思います。それを言語化し、糧として、次の目標に向かって頑張ってほしいです。

おすすめテーマ

2020年04月27日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム