松山&遼が支援タッグ! オークション収益を医療従事者に寄付「2人で何かできることを」
2020年06月09日 05:30
ゴルフ
「僕たちはファンの皆さまに声援を頂き、それをパワーに変えて頑張ることができています。感謝の気持ちを込めて僕たち2人にできることはないかと考え、支援プロジェクトを発足しました」
3月中旬に米ツアーが中断し、松山は帰国。石川に電話をかけ、「(何か)やろうよ」と慈善活動を提案したという。これに石川も「2人で何かできることを」と応じ、プロジェクトを発足させた。
この日開始したオークションでは、代表としてともに戦った16年ISPSハンダW杯のサイン入りピンフラッグやキャップなどゴルフ用品を8点出品した。また、YouTubeチャンネルも新たに開設。コロナ後の新生活様式を取り入れながらの暮らしの中で「少しでも楽しんでもらえるものを」との願いを込めた。第1回は「握手をしない」「自らバッグを担いでプレーする」など、感染予防を実践しながら行う2人のラウンドの様子を配信した。
松山はすでに再渡米しており、今週から再開する米ツアーで次週以降の出場を見据えてフロリダ州で調整中。一方、石川は最短で8月となる国内開幕に向けて練習を重ねている。動画の中で松山は「大変な時だからこそ、みんなの力になりたい。微力ながら貢献させていただきたい」と思いを語った。
【YouTubeでラウンドの模様を配信】
☆ソーシャルディスタンス 横に並んだ2人が4Iを腰の位置から地面と水平にかざして、社会的距離を取ることを約束
☆握手なし ティーイングエリアでは握手はご法度。お互いが帽子を取ってお辞儀をしラウンド開始。
☆バンカー 「ニューノーマル」の一環として、砂を慣らす器具(レーキ)を置かず、足などで慣らしてプレー。
☆キャディーなし キャディーバッグはプレーヤーが自ら担いでラウンド。
《互いに認め合う思いが生んだ共闘》松山と石川は、16年W杯を一緒に戦った。世界ランキング上位だった松山が、パートナーとして同学年の石川を指名。6位だった。
松山が米ツアーデビューをした13~14年開幕戦は、米参戦の1年先輩、石川がエスコートする形で2人で練習ラウンドをしている。中学の全国大会で知り合い、「遼」「英樹」と呼び合う仲。会えばよく話をする。しかし、基本的に食事や練習は別行動だった。
石川が先に国内ツアー優勝、賞金王、米ツアー参戦。松山はその後に続き、石川が手にしていない米ツアー勝利を挙げた。交差するような歩みから、「石・松」はライバルとして常に比較されるが、根っこの部分では互いに認め合っている。自分たちが先頭に立ってゴルフ界を盛り上げるしかない。その思いが今回の共闘を生んだのだろう。