栃煌山が引退…“花のロクイチ組”稀勢、豪栄に続きまた一人 2度目の十両陥落で決断
2020年07月16日 05:30
相撲
高校相撲の名門、高知・明徳義塾高を経て春日野部屋に入門。初土俵から所要10場所の06年秋場所で新十両に昇進し、20歳だった07年春場所で新入幕の土俵に立った。一切の小細工がない、ひたむきに前に出る相撲で番付を上げ、連続75場所、13年にわたって幕内の座を守り、関脇を11場所、小結は14場所務めた。12年夏場所は12勝を挙げて旭天鵬との優勝決定戦に進出。「逃げずにしっかり自分の相撲を取りきろうと思っていた。上の番付(大関)には上がることができなかったが、自分のできることはやってこられた」。15年半に及んだ現役生活を終えることに「寂しい気持ちはある」と言うものの、突き進んだ相撲道に後悔はなかった。
思い出の一番には、横綱・稀勢の里(現荒磯親方)の最後の相撲となった昨年初場所3日目の取組を挙げた。稀勢の里とは同じ1986年度(昭和61年度)の生まれで、いわゆる“花のロクイチ組”。「同学年で(自分の)入門時に関取に上がっておられた方。最後に相撲が取れたのは、うれしい気持ちも(残念な気持ちも)両方ありましたし思い出に残っている」と振り返った。
今後は「第二の栃煌山」の育成に力を注ぐ。春日野親方から「(部屋の力士は)彼の背中を見て育った。栃ノ心や碧山もそう。これからも体を合わせて後輩に伝えてもらいたい」と期待をかけられると「(後輩たちが)相撲に対して我慢強く、粘り強く、気持ちを持った力士になれるように」と親方としての抱負を語った。
◆栃煌山 雄一郎(とちおうざん・ゆういちろう=本名影山雄一郎)1987年(昭62)3月9日生まれ、高知県安芸市出身の33歳。元中学横綱で高知・明徳義塾高を経て05年初場所初土俵。07年春場所新入幕。7月場所(19日初日、両国国技館)の番付は昨年九州場所以来の十両だった。三役25場所在位は昭和以降10位。通算661勝598敗19休。殊勲賞、敢闘賞、技能賞いずれも2回。金星6個。1メートル87、151キロ。家族は妻と1女。
▼荒磯親方(元横綱・稀勢の里)私はあれだけ一生懸命やっている栃煌山に及ばずに引退を決めた。最後が彼で良かったと思う。独特の差し身、独特の残り腰は唯一無二。支度部屋の運動量も半端なく、準備への情熱は学ぶところがあった。番付は関脇だが、大関の力はあったと思う。
おすすめテーマ
2020年07月16日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
栃煌山が引退…“花のロクイチ組”稀勢、豪栄に続きまた一人 2度目の十両陥落で決断
-
栃煌山 引退悔いなし「上には上がれなかったけど、やってきたことは間違いなかった」
-
引退の栃煌山 不器用いちず“昭和の男”貫いた15年
-
照ノ富士 再入幕で優勝へ意欲「やれること精いっぱいやるだけ」
-
森永賞 初のウェブ応募に 国技館に入場できないファンも投票可能
-
30日開幕のシニアゴルフ、有観客開催へ コロナ禍以降では国内主要ツアー初
-
ジャンボ尾崎 9月に開催される冠慈善大会の出場は…「考えさせて」
-
ウッズ、5カ月ぶりのツアー出場 無観客開催は「別世界。慣れなければ」
-
ニクラウス氏、オプション付きの祝福を宣言「拳か肘のタッチでも」
-
田中美紀が初優勝!後半チャージで逆転 九州女子アマゴルフ
-
寺本明日香 “集大成”は羽生と同一曲で舞う!アキレス腱断裂から9月復帰を視野
-
フィギュア女王コストルナヤ、22年五輪で選手人生に区切り 脳神経外科医を目指す
-
松島、フランスで本格始動 移籍先クレルモンの練習に合流
-
日本ラグビー協会 9月以降の主催大会開催の可否、17日めどに方向性
-
服部勇馬、コロナ禍転じて自己ベスト 悪条件の練習でスピード強化
-
一山、第2戦のうっ憤晴らす快走 観客が後押し「応援で頑張れました」
-
ホクレン中長距離第3戦 有観客で開催 観衆200人が選手を後押し
-
桐生、五輪延期は「100%プラス」 100メートル決勝進出の目標は変わらず
-
大迫傑、大学生と合同キャンプ実施へ チーム発足し希望者募る
-
日本水連、21年度日程案を公表 ドライヤーの使用禁止なども確認