“幼なじみ”本紙記者が見た大栄翔「勇人」 真面目で稽古熱心 強くなっても変わらない謙虚さ
2021年01月25日 06:00
相撲
大栄翔の人柄を表すには「実直」という言葉が似合う。小中学生の頃、毎週土曜日の稽古で顔を合わせた。あまり相撲が盛んな地域ではなかったため、当時部員は10人ほど。少ない時は2人だけでひたすら三番稽古をし続けた。その頃から突き押しが強く、1学年下の私は何回挑んでも勝てなかった。小学校の高学年の頃の私の体重は40キロで大栄翔は80キロ以上あったと思う。稽古相手としては物足りなかったと思うが、決して手を抜くことはなかった。
ぶつかり稽古で何度転がされても弱音を吐いたり泣いたりしたのを見たことはない。将来の角界入りを目指しており「強くなりたい」という気持ちが伝わってきていた。休まず来ては最後の片付けまでしっかりやる真面目な先輩だった。
その半面、稽古が終わると上半身裸のまま走り回ったり鼻歌を歌っていたりと無邪気な一面もあった。早食いが得意で、ミカンを丸ごと一口で食べて「一つずつ食べなさい」と母親に注意されていたこともあった。
私は昔から「勇人(はやと)」と呼んでいる。仲の良い兄のような存在で、親しみを込めての“呼び捨て”だった。その関係性は変わらず、今も気さくに接してくれる。17年夏、幕内力士となって地元に凱旋した大栄翔と思い出の道場で再会した。私は見学だけのつもりだったが、「勇人」に促されて稽古に参加した。思い出話に花を咲かせたり相撲を取ったり。有名になっても、驚くほど謙虚で昔と変わらないままだ。
あれからさらに強くなってついに幕内優勝まで成し遂げた。昔と変わらない「勇人」が角界の頂点へと駆け上がる日が待ち遠しい。
おすすめテーマ
2021年01月25日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
大栄翔、初優勝で改めて感謝「ここまで来られたのは家族のおかげ」
-
大栄翔の母が涙「よく頑張りました」足のサイズ32センチの孝行息子が大きな一歩
-
エルメスの財布を洗濯機で回されても…大栄翔は気が優しく力持ち
-
大栄翔 同級生の父も涙「昔から正義感の強い男だった」
-
大栄翔Vに埼玉・朝霞市沸いた 本田美奈子.さん、尾崎豊さんに続くスター誕生
-
大栄翔 出身埼玉に関東”大トリ”初の賜杯 優勝力士が出ていないのは1府10県に
-
追手風部屋「夢かなった」05年の高砂部屋以来の幕内&十両制覇
-
V逸の正代「後味の悪い」黒星も前向く 「いい経験。来場所頑張る」
-
照ノ富士「目標達成」11勝&技能賞締め 来場所は大関復帰を懸けた15日間に
-
朝乃山11勝でカド番脱出も 平幕・大栄翔優勝に「悔しい」
-
翠富士が技能賞 5回目“名人芸”また肩透かし決めた!!
-
勢、通算連続出場1090回で止まった 骨折休場で今場所19人目
-
八角理事長 緊急事態宣言下の初場所を総括 「無事にやってこられて感謝」
-
九重部屋 新たに力士3人がコロナ感染で計17人に
-
男子200メートル平・佐藤、世界歴代4位のタイムでV 19歳“北島2世”慶大スイマー「成長してる」
-
萩野2冠 次戦2月、ライバルの瀬戸と1年3カ月ぶり対決へ「楽しみ」
-
大橋「この種目は譲れない」 目標の2分9秒台達成し2冠
-
ノルディックスキー・渡部暁「完璧な一日」 今季初Vで荻原健に並んだ通算19勝!
-
ジャンプ男子団体5位 佐藤幸、最長不倒の131・5メートル奮闘も
-
ジャンプ女子団体4位 沙羅、2回とも90メートル台も丸山ら伸び悩んだ
-
スノボHP開幕戦、戸塚 高難易度技連発で1年ぶり優勝!W杯通算5勝目
-
女子フィギュア・松生「うれしい」 全スピンで最高レベル4で逆転優勝
-
クレルモン・松島 2戦連続フル出場で8勝目貢献 30メートル独走しトライをアシスト
-
ワシントン・ポスト 東京五輪開催へ懸念「日本は60日で安全を保証できる?」
-
東京五輪延期決定の火付け役 陸上棒高跳び女王・ステファニディ「無観客でも開催」主張
-
東京五輪公式ツイッター 利用規約に抵触し一時的に閲覧不可に
-
全豪OP、関係者3人が変異種のコロナに感染
-
全豪OP主催者 隔離措置を受けている選手の救済策を発表
-
ハンドボール日本代表 デンマークに敗戦で1分け3敗 東江、最終戦へ「勝って終わる」
-
女子バスケ元日本代表・吉田が引退発表 「指導者の道に進むことを決断」