順大2年・三浦、男子3000メートル障害18年ぶり日本新!6月五輪切符獲りへ弾み
2021年05月10日 05:30
陸上
積極的なレースを展開し、中盤に順大の先輩で「憧れの存在」と語る塩尻和也(富士通)が仕掛けても焦らなかった。「出てくれれば自分にプラス」と冷静に2000メートル付近で先頭を奪い返し、ラスト1周の鐘の合図でさらにギアを上げて後続を突き放した。日本では珍しいトラック内側の水濠(すいごう)は初経験ながら「当たって砕けろで合わせた」と難なく対応。本番の予行演習としても納得の内容で「環境に慣れることも一つだった。五輪へ現実味が増した」とうなずいた。
昨春、3000メートル障害の高校記録保持者として鳴り物入りで順大に入学。7月には日本歴代2位の記録をマークし、スーパールーキーとして注目された。11月の全日本大学駅伝では1区区間新記録を打ち立て、今年の箱根は1区区間10位。この1年で「ラスト2周、ラスト100のスピードアップのギアが増えた」と武器のスパートをさらに強化し、いかんなく発揮した。
「母親に標準記録突破を見せられたら」と話していた母の日の約束も果たし「良いプレゼントになった」と笑顔。19歳のホープは「世界と戦うならもっと記録を残さないと」と上を見据えつつ、五輪切符獲得が懸かる6月の日本選手権へ「プレッシャーで崩れないように落ち着いて向かいたい」と静かに闘志を燃やした。
◆三浦 龍司(みうら・りゅうじ)2002年(平14)2月11日生まれ、島根県浜田市出身の19歳。国府小1年から陸上を始める。浜田東中―京都・洛南高―順大。20年7月にホクレン中長距離チャレンジの3000メートル障害で日本歴代2位となる8分19秒37をマーク。同年10月の箱根予選会では1時間1分41秒で大迫傑のハーフマラソン20歳以下日本記録を更新。1メートル67、55キロ。
▽3000メートル障害 3000メートルで障害物を28回、水濠を7回越える。各周に5個の障害物があり、4番目が水濠になっている。障害物の高さは男子が91・4センチ、女子が76・2センチ。手をかけて越えることは問題なく、外側を走ること、くぐることは禁止。海外の多くの水濠はトラック内側に設置されている。五輪参加標準記録は8分22秒00で、突破した選手は6月の日本選手権3位以内で代表に内定する。
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