五郎丸氏「将来的には社長を」引退会見で青写真 今後はヤマハ発動機主体の新チームをマネジメント
2021年06月15日 05:30
ラグビー
社長に就任する山谷拓志氏(現バスケットボールBリーグ茨城社長)とも話をしており、「まずはチケットの企画などベースからのスタートになる。お飾り的な存在にならず、クラブ経営を学び、将来的には社長を務められる実力をつけたい」と青写真を描いた。
「指導者にはならないということ」とはっきり言った。子供を対象にした普及活動としての指導には積極的に取り組み、スポット的に指導に当たる可能性もあるが、今後、継続的にトップチームのコーチを務める可能性は否定。日本ラグビー界の「顔」は、強い覚悟で、ジャージーからスーツに着替えて新たな挑戦に向かう。
《五郎丸氏に聞く》
――引退会見を迎えての気持ちは? 「後悔はなく、すっきりしています。チームの最終戦(4月24日、対クボタ)に出られなかった悔しさは、次のステージの活力にしていきたいです」
――印象に残るプレーは? 「(15年W杯の)スコットランド戦の(トライ寸前の相手を押し出した)タックルです」
――苦しい経験もありましたか? 「リーマンショックの影響で(10年度に)プロ契約から正社員となり、広告宣伝部で、ラグビー部存続のためにも、社業にも全力で取り組みました。15年W杯の後には、モチベーションの維持が大変でしたが、国内にいてはダメになると思い、オーストラリア、フランスでプレーしてもう一度、自分を見つめ直しました」
――19年W杯でプレーしたいとは思わなかったか? 「そういう気持ちはありませんでした。仕事で19年W杯の開幕戦の会場に行き、東京スタジアムに多くの方のジャパンのジャージー姿を見た時は感無量でした」。
――ラグビーとは?
「人生そのものですね」
◆五郎丸 歩(ごろうまる・あゆむ)1986年(昭61)3月1日生まれ、福岡県出身の35歳。3歳でラグビーを始める。佐賀工―早大卒。08年にトップリーグ(TL)ヤマハ発動機加入。15年W杯では初戦の南アフリカ戦勝利など日本代表の原動力となる。16年にスーパーラグビーのレッズ(オーストラリア)、フランス1部トゥーロンでプレーし、17年にヤマハ発復帰。日本代表キャップは57。テストマッチ通算711得点は歴代最多。TL通算得点1282も最多。趣味は釣り。1メートル85、100キロ。
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