橋本会長、尾身氏の「無観客五輪」提言を黙殺 政府の方針優先、21日「最大1万人」正式決定へ
2021年06月19日 05:30
五輪
尾身会長との協議では無観客を提言されながらも、「一方で観客を入れた場合の提案も示していただいた」部分を何度も強調。組織委が講じてきたコロナ対策が高い評価を得たとし、「会場内の感染リスクは抑えられるだろう、と理解していただいた」と明かした。夜に開いた記者会見では「無観客の方がリスクはないのに有観客にするメリットは?」と突っ込まれたが、「リスクの払しょくを最後まで探るのが組織委の仕事。他のスポーツと同様に観客に見てもらいたい」と有観客への強い意欲を表明。大会関係者削減やワクチン接種の取り組み、組織委のコロナ対策専門家会議による人出抑制シミュレートなどの数字を挙げ、「安全、安心に開催できるエビデンス(根拠)がそろってきた」とも主張した。
専門家会議では、観客数決定後も「状況に柔軟に対応することが重要」とし、大会途中での上限変更も必要になると指摘。橋本会長も、感染状況が悪化した場合には「無観客も覚悟しなくてはいけない」と口にした。しかし、政府の方針に従う原則は揺るがない。
観客数は組織委、政府、東京都、IOC、国際パラリンピック委員会(IPC)による21日の5者協議で決定する。橋本会長は「もっと早く発表したかったが、ここまで延ばすことになった。チケットもあるので、ここで決定しないと多くの方々に迷惑を掛ける。最終決断の時」と話して唇を結んだ。
≪サミット発言で当初の文言骨抜きに≫尾身氏は提言を作る過程で「当初、東京五輪開催の有無を含め検討してほしいという文言があった」とも話した。菅義偉首相が先進7カ国首脳会議(G7サミット)で開催を表明したため、「開催有無は意味がなくなった」と削除したという。ある専門家は「分科会で提言を出させないような圧力が政府側からあった」と語るなど専門家側の動きは封じられ、提言は「骨抜き」となった。
おすすめテーマ
2021年06月19日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
松山英樹&星野陸也 男子ゴルフの東京五輪代表に当確
-
星野は21位 松山は41位で決勝ラウンド進出 浅地と石川は予選落ち 全米オープン第2日
-
第2Rは悪天候サスペンデッド 秋吉、前半好調も
-
星野は通算1オーバー 全米オープン第2日
-
松山は76と崩れて後退 全米オープン第2日
-
松山は通算3オーバーに後退「自分の思ったショット、パットが打てなかった」 全米オープン第2日
-
橋本会長、尾身氏の「無観客五輪」提言を黙殺 政府の方針優先、21日「最大1万人」正式決定へ
-
組織委が貫く“五輪有観客” 政府の方針を盾に「結論ありき」の議論 視線の先は「収入」と「選挙」
-
五輪組織委が観客向けガイドラインの素案公表 「時差来場」「直行直帰」、“大声”続けば強制退場も検討
-
スポクラ・野中、日本新連発! 「壁を破った感覚」日本女子初の7秒台
-
大坂なおみ ウィンブルドン欠場で“五輪ぶっつけ本番”
-
卓球・早田&安藤が“アジア”切符 早田が3-1で安藤を下し優勝
-
ミセス初戦!上田桃子「最低限ノルマ」5位発進 コーズ内に新婚気分持ち込まず
-
ゴルフ五輪代表残り1枠 稲見、今年ワースト56位発進 古江は1W不調で37位
-
バドミントン、桃田ら13人が五輪日本代表に内定
-
ゴルフ・日本女子アマ 18歳・尾関彩美悠が4差逆転V しぶこ先輩に続く活躍誓う
-
近代五種代表 女子・高宮、男子・岩元が決定 ともに2大会連続五輪
-
バスケ男子日本代表 台湾に完勝も田中「無駄な失点が多かった」
-
松山、メジャー2勝目へ“自己ベスト”2差発進!ショット正確パーオン率全体2位の78%
-
深堀圭一郎氏「松山はマスターズ制覇でさらにレベルアップ」硬いグリーンも苦にせず
-
プロキャディー杉澤伸章氏 “チャンピオンの自覚”見えたデシャンボー素晴らしいファンサービス
-
遼、長尺1W投入も不発77 ティーショットには手応えもアイアンの精度欠いた
-
星野、イーブンパーで上々暫定24位「バーディーパットは入らなかったが、なんとか我慢できた」
-
畑岡奈紗、65で首位発進 前回2位の好相性大会「アイアンでピンに攻めていけた」