新体操20歳・喜田 涙の初五輪、18年留学先でケガも恩師と二人三脚で夢切符

2021年06月21日 05:30

新体操

新体操20歳・喜田 涙の初五輪、18年留学先でケガも恩師と二人三脚で夢切符
ボールで華麗な演技を見せる喜田(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 【新体操 東京五輪個人代表選考会最終日 ( 2021年6月20日    群馬・高崎アリーナ )】 日本体操協会の特別強化選手3人で2枠を争い、1位の喜田純鈴(すみれ、20=エンジェルRG・カガワ日中)と2位の大岩千未来(ちさき、19=イオン)が、ともに初の五輪代表に決まった。16年リオデジャネイロ五輪代表の皆川夏穂(23=同)は3位だった。4種目の個人総合を19、20日にそれぞれ実施し、得点の高い方を採用。喜田は97・350点、大岩は96・950点、皆川は90・750点で、全て前日19日の得点となった。
 初めて夢切符を手に入れた喜田は、夢見心地だった。「まだビックリしていて、あまり実感が湧かない」。この日は3種目目のクラブで手具の落下もあり、大岩の96・700点に及ばない93・450点。2日間の得点の高い方を採用する選考ルールのため、トップだった19日の97・350点が生きた。

 これまでの道のりに思いをはせると、涙があふれ出た。「つらいことがいろいろあったので…」。ロシアに新体操留学していた18年2月に、腰を剥離骨折。治療もあって拠点を国内に移し、4歳から指導を受けていた元中国代表の劉宇コーチに再び師事した。

 技術だけでなく、精神面でも恩師に支えられた。「自分に自信が持てないことが課題」と言う20歳は、「ポジティブにできるよう、いろいろと考えてくれて、試合でコントロールする力がついてきた」と振り返る。重圧がかかる選考会だったが、同コーチは「今までで一番強気でやれた」と評価した。

 五輪では予選の上位10人が決勝に進出する。過去の日本勢の個人最高成績は、84年ロサンゼルス大会の山崎浩子(現強化本部長)の8位だ。「まずは五輪の舞台で、自分の演技をすることが一番の目標」と喜田。言葉通り舞った時、入賞ラインが見えてくる。

 ◇喜田 純鈴(きた・すみれ)2001年(平13)1月11日生まれ、香川県出身の20歳。4歳で競技を始め、12歳で初出場した13年全日本選手権の種目別クラブとフープで史上最年少優勝。個人総合で18~20年に全日本を3連覇。香川・高松中央高出、国士舘大、エンジェルRG・カガワ日中。1メートル65。

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