渋野「自由だなあ~」2週間の“鳥かご”生活終え国内ツアー復帰戦 気持ちイ~ブンパー発進42位

2021年09月10日 05:30

ゴルフ

渋野「自由だなあ~」2週間の“鳥かご”生活終え国内ツアー復帰戦 気持ちイ~ブンパー発進42位
15番、笑顔を見せる渋野(撮影・西尾 大助) Photo By スポニチ
 【女子ゴルフ 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第1日 ( 2021年9月9日    茨城県 静ヒルズCC=6680ヤード、パー72 )】 21年の国内メジャー第2戦が開幕した。8月の海外メジャー、AIG全英女子オープンを34位で終えた渋野日向子(22=サントリー)が約1カ月半ぶりに国内ツアーに復帰。2週間の隔離明けの初戦で4バーディー、4ボギーの72にスコアをまとめ、イーブンパーの42位で滑り出した。66をマークし、単独首位発進した勝みなみ(23=明治安田生命)を6打差で追う。
 狭い「鳥かご」での日々から解き放たれ、広々としたコースで伸び伸びとプレーをした。隔離明け初戦の初日。イーブンパーにスコアをまとめた渋野は「無観客で静かではありましたけど、凄く楽しんで一日できた。自由だなあ~って思いました」と実感を込めた。

 8月のAIG全英女子オープンを終え、帰国後に2週間の隔離生活。大半を過ごした岡山の実家では、今年に入って父がプレハブにネットを張り、マットを敷いて作ってくれた通称「鳥かご」でショット練習を続けた。隔離が終わり、コースでラウンドできたのは開幕前日の18ホールのみ。制約の中で懸命の調整を重ねたが、感覚を維持できなかったのが距離感だった。

 狭い空間ではショットの距離感を把握することは難しく、パット面ではパターマットで「2、3メートル」の短い距離しか練習できない。午前中は雨が降ったりやんだりの難しいコンディションの中、後半の5番では7メートルから3パット。7番パー4では、第2打でグリーンを捉えられずにボギーを叩いた。「後半につれて(ショットの)縦距離(距離感)も合わなくなって、パッティングの距離感も怪しくなった」と反省した。

 それでも、踏ん張った。頭に思い浮かべたのは、一時首位に立ちながら4連続ボギーで後退した今年の全英の第3日。「最近は連続ボギーが多くて敏感になっていて。メンタル面で1、2打は落としている。欲深くいかないように」と心に決め、粘りのプレーを展開。4ボギーを叩いたものの連続はゼロで「たくさんボギー打ったけど、その中でイーブンで回れたのは良かった」と小さくうなずいた。

 最終9番パー5では95ヤードの第3打を1・5メートルに寄せてバーディー締め。「マッチした。ちょっとずつ、縦距離の外れ具合が減っている」。首位とは6打差だが、今大会の過去の最大逆転は8打差。解き放たれた鳥は、ここから上昇気流に乗っていく。

 【渋野に聞く】――振り返って。
 「フェアウエーから外したり、パットでミスをして落としたのは残念だけど、取りたいパー5でバーディーを取れたので、締めは良かった」

 ――3人1組で回った予選同組の全美貞(ジョンミジョン)と西郷が上位につけた。
 「2人ともパットが上手で、アプローチも寄せてパーを取るところで差を感じた。まだまだ自分も伸びしろはあると発見できたので、いろいろ勉強できた」

 ――逆に第2日に同組の2人に見せたいところは?
 「どうなんだろう…。見ないでほしいですね(笑い)」

 ――第2日への意気込みを。
 「天気は良さそうなので、もっとグリーンが難しくなると思う。耐えるゴルフができればいいのかな。今日より悪くならないように」

 ▽渋野の21年全英(8月19~22日、英国カーヌスティ・リンクス) 2日連続の70をマークし、12位で初制覇した19年以来2年ぶりに決勝進出。第3日には一時単独首位に浮上したが、雨が強くなった13番から4連続ボギーで失速し18位に後退。5打差を追って出た最終日は連続バーディー発進も、2つのダブルボギーを叩くなどして34位に終わり「今の私の現状、全てを吐き出した大会だった」と総括した。

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