歩夢 人類初の超大技「トリプルコーク1440」決めた、直後に転倒5位も主役
2021年12月21日 05:30
スノーボード
やや着地が乱れて減速した影響か、2つ目のトリック後に転倒。得点は伸びなかったが、初の成功者として歴史に名を刻んだ。昨季は無敗で今季初優勝の戸塚から、主役を奪うほどの衝撃ぶり。その年下の世界王者が「クレージー。(今後)僕も決めたい」とうらやましがるほどだった。
五輪初登場が98年長野大会と比較的歴史の浅いスノーボード競技は、今も技術革新が著しい。18年平昌大会時の縦回転は2回(ダブルコーク)止まりだったが、戸塚や平野流らも「トリプルコークを入れないと北京五輪は勝てない」と口をそろえる。加えて5、6つのトリックを連続してメークすることが必須のハーフパイプ。五輪で勝つために超大技を取り入れつつ、最後まで滑り切るための技術と体力が必要となる。
とはいえスケートボードで出場した東京五輪閉幕から、まだ4カ月あまり。本人が「時間との闘い」と焦りを感じていた中で、「難易度がマックスのレベルに到達している」という技に成功したことは驚異的ですらある。15歳でのメダル獲得、そしてスケボーとの二刀流で世界を驚かせてきた平野歩。北京でも人々の想像の斜め上を行く結末を見せてくれるに違いない。
▽スノーボード・ハーフパイプ(HP)北京五輪への道 代表枠は男女各4。直近2シーズンの世界選手権やW杯で12位以上に入った選手の中から、成績上位者を来年1月中旬に選出する。男子は戸塚、平野歩、平野流、片山来夢の4人がすでに満たした。HPのW杯は来年1月初旬の米マンモスマウンテンと同中旬のスイス・ラークスでの2戦を残しており、その後に代表が発表される。
▽トリプルコーク1440 斜め軸に縦3回転、横4回転する高難度の技。HPでは平野歩ら日本勢が今年10月にスイスで行った合宿で成功させ、海外勢も追随するとみられている。18年平昌五輪では平野歩とショーン・ホワイト(米国)が成功させた1440の連続技が最高難度とされていた。滑降でHPよりもスピードがつくスロープスタイル(SS)やビッグエア(BA)の男子では、すでにクワッドコーク(縦4回転)1800の成功例がある。
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